はじめに
感染症対策で部屋の空気に対する関心が高まっており、「空気清浄機」の人気と売れ行きがが高まっています。また、これからは花粉症の季節でもありますね。
前回、前々回は空気清浄機と加湿空気清浄機について部屋の広さ別におすすめの製品をお知らせしました。
除加湿空気清浄機、空間除菌脱臭機とイオン発生機
今回は「空気清浄機」の中で、高機能の製品である除加湿空気清浄機と空間除菌脱臭機、そして狭い場所での使用に向いているイオン発生機について、それぞれの特徴とおすすめの製品をまとめてみました。
製品はネットショッキングの人気や評価を参考に選定しました。ご検討の材料にしていただければ幸いです。
※ この記事では、広義で使う場合は「空気清浄機」、狭義の単機能の製品を空気清浄機と記載しています。
除加湿空気清浄機の特徴とおすすめ製品
除加湿空気清浄機の特徴~空気清浄+除湿&加湿
除加湿空気清浄機は空気清浄機に除湿、加湿機能をあわせた製品です。
メリット:加湿機能だけでなく除湿機能もあるので一年中役立つ。まだ製品数が少なく比較的高価格。
デメリット:注水、排水の手間がかかり、手入れを怠るとカビや臭いなどが発生する。海外製品はあまりない。
加湿機能は主に冬の乾燥した時期に使われ、除湿機能は蒸し暑い夏に役立つので、花粉症の冬から春の時期と合わせると1台で1年中役に立ちます。
エアコンの除湿機能との比較
部屋の除湿にはエアコンのドライ運転もありますが、一般的なエアコンの除湿は「弱冷房除湿」式で部屋の温度も下げるので、さほど熱くない時期には苦手な人がいるかもしれません(高級なエアコンは「再熱除湿」式で温度は下がりませんが電気代が高くなります)。
また、部屋干しの衣類乾燥にも使えて(エアコンより高機能)、エアコンのない部屋に部屋にも持ち運びができ、冬の結露対策にも使えることもメリットです。
一方、除加湿空気清浄機はエアコンのような室外機がないので、除湿機能を使うと室内温度が上昇するデメリットがあります(一般の除湿機の場合、除湿方式が「コンプレッサー式」では1~2度、「デシカント式」は3~8度上昇)。
除加湿空気清浄機のおすすめ製品
除加湿空気清浄機では次のような製品がおすすめです。
⇧ ダイキン独自のストリーマ(ストリーマ放電により空気中の有害物質を分解)機能を持つ除加湿空気清浄機。PM2.5対応(0.1~2.5μmの粒子を99%除去)。最大適用床面積32畳、TAFUフィルター(HEPAと同等性能で劣化しにくい)、フィルター寿命10年。加湿適用畳数:木造11畳、洋室プレハブ18畳、タンク容量3L。コンプレッサー式除湿(1日8~9L)
「抗菌加湿フィルター」等により加湿フィルターの細菌の増殖を抑制。ツインストリーマ(従来機に比べ、2倍のストリーマユニット)
ストリーマ技術について | DAIKINストリーマ研究所 | ダイキン工業株式会社
⇧ 「プラズマクラスター25000」搭載のコンパクト除加湿空気清浄機。PM2.5対応(0.1~2.5μmの粒子を99%キャッチ)。最大適用床面積21畳、集じん・脱臭一体型フィルター、フィルター寿命2年。加湿適用畳数:木造7畳、洋室プレハブ11畳、タンク容量2L。コンプレッサー式除湿(1日5~5.6L)
「プラズマクラスター25000」により、部屋干し衣類の生乾き臭を消臭。「Ag⁺イオンカートリッジ」等でタンクの水中の菌を抑制
※ 「プラズマクラスター25000」はイオン濃度を25000個/cm3まで高め、壁面、床等に付着するカビ、ウィルスを抑制する効果があることが実証されています。
プラズマクラスターの効果 | 加湿空気清浄機/空気清浄機:シャープ
除菌脱臭機の特徴とおすすめ製品
除菌脱臭機の特徴~脱臭機能が強い
オゾン、次亜塩素酸の放出やフィルターにより、室内のニオイや菌、ウイルスなどを分解・抑制し脱臭する製品です。メーカーにより脱臭方式と性能はさまざまに異なります。
メリット:除菌・脱臭に特化しており脱臭機能が強い。
デメリット:集じん性能は空気清浄機に劣る。メーカーにより製品内容、価格にばらつきがある。
「空気清浄機」でもフィルターやイオンにより脱臭、除菌機能がある製品は多いのですが、基本的にはフィルターによるホコリや花粉などの集じん機能を重視しています。
一方、除菌脱臭機は脱臭と除菌機能を主機能としており、一部の製品を除いて集じん機能はなく、特にニオイが気になる方向けの製品です。
除菌・脱臭の仕組み
除菌脱臭機の除菌・脱臭には、次のタイプがあります。
- 本体から塩素(次亜塩素酸など)、オゾン、イオンなど除菌・脱臭に効果がある成分を放出する方式
- 本体内部に空気を吸い込み、搭載したフィルターでニオイや浮遊菌を吸着して、除菌・脱臭する方式
1の放出タイプは部屋全体に効果的であり、2の吸引タイプはスポット的な使用におすすめです。
除菌・脱臭に使われる方式・成分はそれぞれに特徴やメリット・デメリットがありますので、購入前にメーカーの説明などを確認しておきましょう。
新型コロナウイルスへの効果
除菌ということから新型コロナウィルスの抑制効果が期待され、現実にそうした期待から売れ行きの良い製品もあります。
空気清浄機の「プラズマクラスター」や「ストリーマ」などのイオン放出や除菌脱臭機のオゾンや次亜塩素酸の放出により、一般的には細菌、ウィルスの抑制効果はあるとされています。
しかし、市販の製品を使用して明確に新型コロナウィルスを抑制したという事実や説明はありません。
新型コロナウイルスに対しての過度な期待は禁物です。
除菌脱臭機のおすすめ製品
除菌脱臭機では次のような製品がおすすめです。
⇧ 次亜塩素酸を使用し除菌・脱臭する空間除菌脱臭機。最大適用床面積18畳、集じん・脱臭一体型フィルター、フィルター寿命5年
水道水と塩の電気分解で生成する「次亜塩素酸」により浮遊細菌ウイルス・付着細菌ウイルスを抑制。ペットや介護環境など、強いニオイにも効果
⇧ 多機能タイプの加湿脱臭機。最大適用床面積20畳。加湿適用畳数:木造8.5畳、洋室プレハブ12畳、タンク容量2.6L
ペット臭は5分、タバコ臭は2.5分で脱臭する「高速メガフィルターIII」を装備
花粉やペットの毛を2つのフィルターでキャッチしプラズマイオンでアレル物質を抑制。プラズマイオンとオゾンが浮遊ウイルスを抑制、浮遊細菌・浮遊カビ菌も除去。「脱臭フィルターオートクリーン機能」を採用し、フィルター交換が不要
⇧ 最高性能の「プラズマクラスターNEXT」を搭載した除菌脱臭機。最大適用床面積15畳
付着ペット臭や付着排せつ物臭などの「8大生活臭」を高濃度イオンでスピード消臭し、臭いの原因菌を除菌。脱臭性能が10年後も94%持続する「光触媒脱臭フィルター」を搭載。360度から臭いを吸い込む円筒形で片手で持ち運び可能
イオン発生機の特徴とおすすめ製品
イオン発生機の特徴~狭い場所で便利
イオンを発生することで空気清浄、消臭を行う機械です。空気清浄機能は空気清浄機等より劣るので狭い場所向きです。
空気清浄機にも除菌脱臭機にもイオンを発生して空気を浄化する製品があるので「イオン発生機」というカテゴリーが少しわかりにくいのですが、メーカーではファンやフィルターがなく、トイレや車の中など狭い空間で使用する製品をこう呼んでいるようです。
メリット:大きさが小さいので狭い場所に置ける。フィルター交換が不要。
デメリット:空気清浄機能はフィルター付きの空気清浄機等より劣る。発生するオゾンの発生量に注意が必要。
商品テスト結果「イオン式空気清浄機の性能及び安全性」 | 東京くらしWEB
イオン発生機は微量のオゾンを発生させます。また、オゾンを発生させて空気を浄化する「オゾン発生機」という製品も販売されています。
ネット等で低価格で販売されている海外製品には、発生するオゾンの量が表記されていない製品もあるので購入する場合はご注意ください。
イオン発生機のおすすめ製品
イオン発生機では次のような製品がおすすめです。
⇧ 「プラズマクラスター25000」搭載の天井設置型イオン発生機。プラズマクラスターの空気浄化効果で、トイレの臭いの元となる「ニオイ原因菌」を除去。電球ソケットに手軽に取り付けられ、人感センサーでプラズマクラスターとLEDライトを自動切り替え
⇧ 「プラズマクラスターNEXT」搭載の車搭載用イオン発生機。車の中で気になるカビ、汗、体臭、食べ物、タバコ、ペット等の臭いを消臭。送風により付着ウイルスの作用を抑制
⇧ コンパクトな500㎖ボトル型の卓上イオン発生器。ファン、HEPAフィルター搭載で集じん機能付き。USBコード給電
まとめ
いかがでしたか。今回は「空気清浄機」の中で高機能の除加湿空気清浄機、除菌に特化した除菌脱臭機、狭い場所での使用が便利なイオン発生機をご紹介しました。
空気清浄機は部屋の空気をきれいにして、毎日の生活環境を善します。そして花粉の時期だけでなく、ハウスダストを1年を通じて少なくする効果があり、花粉症で悩む方の環境を快適にします。コロナ禍で部屋の空気の換気が必要とされる現在は特に役立つ製品です。
家にいる機会が多くなる昨今、快適な住環境のために、「空気清浄機」の購入を検討されることをおすすめします。