東京15区衆議院補欠選挙候補者
衆院東京15区補選 候補者一人一人の横顔は 元職・新人の9人で争う激戦に - 産経ニュース より引用
東京15区衆議院補欠選がカオスになっている。実はこの選挙区である江東区に以前短期間住んでいたこともあり、その点でも興味があった。
この選挙は、江東区長選で当選した女性区長の選挙違反に関わり自民党柿沢議員が議員辞職し、その欠員を埋めるため行われるもの。(柿沢氏は自分の選挙でもないのになんとバカなことをしたのだろう…)
味噌をつけた自民党が候補者を立てない中、IR汚職の秋元前議員、小池都知事が推薦する「無所属」の乙武氏、格闘家の須藤元気氏、日本保守党、参政党といった新興保守政党、共産党と選挙協力した立民党など9人の候補者が乱立して、そもそも混沌としていた。
選挙公報を読んでみたが、未だに存在する立花氏のN党がガーシーや大津氏の件でも懲りずにまた愚かなことを言っているのに笑えた。公約を見る限りでは、参政党、日本保守党という保守諸派が自分の考えに近い。(参政党は期待したがパワハラ死者や内紛があり失望)。
マイナ保険証は誰も触れない…
ただし、これらの政党もマイナ保険証の件は何も触れていない。厚労大臣が利用率が低くても12月には予定どおり健康保険証を廃止すると言って、ネット界隈では大炎上しているが(例によって既存マスコミは何も言わない)、マイナ保険証の実施見送りと主張すれば、選挙は有利になるはずなのに。非常に残念で落胆した。
選挙情勢
さて、本筋に戻ると、選挙戦ではに万博問題で物議をかもしている吉村知事が応援に来たり、維新の馬場代表が「立民には投票しないように」と酷い応援演説をしたり、都民ファ推薦で出た乙武氏を自民は推薦しないなど、話題には事欠かない。
マスコミの調査では立民の酒井氏がやや優勢のようだが、この人昨年12月の江東区長選(選挙違反の区長が辞任したため)で自公都ファ推薦の候補に敗れている。江東区長と衆議院議員総選挙では全然格が違うので、もし当選すると、区長選で負けてよかったと言うことになる。区長選で落ちた人が国会議員になるというのもなにか不思議な気がするが…。
直近のTBSテレビニュースでは、立憲民主党の酒井菜摘氏が優勢で、日本維新の会の金澤結衣氏、日本保守党の飯山陽氏が続いているとのこと。
選挙違反でやめた全区長、現区長はじめ女性ばかり勢いがあるのも土地柄から言って不思議だ。
有力視されていた乙武氏は小池都知事の応援後あっても情勢は厳しいようだ。
酷い選挙妨害
というのが、通常の選挙情勢なのだが、この選挙では他候補に対するほとんど暴力的な酷い妨害が目立ち、国会でも質問された。
おぎの先生、本日は誠にありがとうございました。私も警察署に同行させていただき、この動画も刑事告訴・被害届提出にあたって決定的な証拠になると思いますが。選挙妨害どころかシンプルに「暴力」です。そして、これを現行犯逮捕できないのが現行の公職選挙法です。一体、何を守るための法律なのか。 https://t.co/35VSx5Du2a
— おじま紘平(東京都議会議員・練馬区) (@ojimakohei) 2024年4月21日
田中けん議員が選挙妨害について岸田総理に質問。選挙活動の自由は妨害の自由ではなく、一定の規制が必要ではないか、またインプレ稼ぎやビュー数稼ぎについて、プラットフォーム事業者に何らかの責務を課せないかと提案。明確な返答はなく、国民民主党で法改正を検討します。pic.twitter.com/VrE8N7qABI
— 玉木雄一郎(国民民主党代表) (@tamakiyuichiro) 2024年4月22日
自分は特に乙武氏を支持する訳ではないが、さすがにこれは酷いですね…
選挙妨害と言うより暴行に見えるが、他候補が演説中に汚いヤジを飛ばしたり事務所に押しかけるような妨害が酷いらしい。呆れて怖くなる。(Nという人は相手がわざと転んだと言ってるようだが…)
報道やSNSを見るとこの選挙妨害はTの党という、党首や候補者である幹事長など関係者があのN党と関係の深い人たちらしい。そして警察が関わりにくい候補者という立場を利用して、保守、革新問わず他の候補者に嫌がらせをして、その様子を動画で公開しているようだ。
こうなると政治と言うより、面白がって騒いでいる迷惑系YouTuberのような輩だが、ひとたびこんなのが出てくると真似するやつが出てくるのは、飲食店のとんでも動画の例でもわかる。
実態は理想とかけ離れているにせよ、主権者である国民が意思を表明すべき選挙が、こんな反社のような連中のやり放題にしてはなるまい。
ともかくも、国会で質問されて警察も少しは動くのだろうが、問題がややこしいのは、選挙活動の自由とか表現の自由とかいう問題。
加えて、かって安倍首相の選挙演説に対して酷いヤジを飛ばした男が警察に逮捕された事件で警察が敗訴したことも関係あるという意見もある。
このあたりはなかなか難しいところだが、この件、例えばSNSで意見表明したことが誹謗中傷と認定されたり、些細なことが性加害とされたりする現状と比較して、逮捕相当の明らかな暴力なのだと思うのだが…。
いずれにしても、選挙を遊びや鬱憤払いのように弄ぶ人たちが自由気ままに振る舞うありさま、N党ガーシー氏の当選のような事態はいただけない。
選挙の自由ということで現在でも選挙放送で公序良俗に反することを叫んだりする候補者がいるが、それが現実の選挙戦までエスカレートしているのが今回のカオスな選挙の状況だと思う。
現在の政治や政党には大いに不満があるけれど、それとは次元が異なる極めて低次元の、悪餓鬼レベルのカオス状況であり、これでは選挙本来の争点が見えなくなってしまう。
まともな世の中であってほしい。