【2023.1.14更新】
はじめに
感染症対策として部屋の空気に対する関心が強くなり、「空気清浄機」の人気と売れ行きが高まっています。
例年でもこれからはうっとうしい花粉症の季節ですが、今年はさらに換気に気を付けなければならず、花粉症の人にはさらにつらい季節になりますね。
この記事では、そろそろ「空気清浄機」を購入しようかなと思った方のために、「空気清浄機」の種類、購入にあたっての注意点と、部屋の大きさ別のおすすめの製品をまとめてみました。
今回は一人暮らしや15畳くらいまでの部屋向け製品
今回は、一人暮らしや中程度の広さ=12畳~15畳(最大適用床面積が30畳)までの部屋で使用できる空気清浄機と加湿空気清浄機の中からおすすめの製品をまとめてみました。
製品はネットショッキングの人気や評価サイトなどの評価を参考に選定しました。ご検討の材料にしていただければ幸いです。
※ この記事では、広義の空気清浄機全般については「空気清浄機」、空気清浄だけの単機能の製品を空気清浄機と記載しています。
「空気清浄機」のメリット~空気をきれいに臭いをとる
「空気清浄機」には空気をきれいにする、空気の臭いをとり、毎日暮らす生活環境を改善できるというメリットがあります。
特に2月~5月にかけてのスギ・ヒノキ花粉の時期のみならず、花粉症のもう一つの大きな原因であるハウスダストを1年を通じて少なくする効果があり、花粉症で悩む方には欠かすことのできない器械です。
機種により程度は異なりますが、空気中の細菌ウイルスを除去することもできるため、現在のコロナ禍において、安心を与える効果もあります。
※ コロナウィルスに対する明確な除去効果を保障する実証データはないので過信は禁物です。
加湿機能や除湿機能が付属する製品は一台で部屋の空気の管理ができるので大変便利です。
「空気清浄機」の種類と特徴
「空気清浄機」には次の種類があります。
空気清浄機~空気をきれいに臭いをとる
フィルターで空気中のホコリ 、花粉、ハウスダストや部屋のニオイを除去する機能を持つ製品です。フィルターのほか、イオンを放出して空気中の菌やウイルスの作用を抑える(高機能の製品では床、壁に付着したものにも作用)製品もあります。
メリット:単機能なので加湿空気清浄機に比べて手間・手入れが楽。おしゃれで世界ブランドの海外製品が豊富
デメリット:日本のメーカーでは加湿空気清浄機に比べて売れ筋の製品が少ない。
加湿空気清浄機~空気清浄+加湿
空気清浄機に加えて加湿器の機能を持つ製品です。加湿器が不要となり省スペースにもなるので、現在売れ筋の製品です。
メリット:加湿機能があるので、空気清浄に合わせて部屋の加湿ができ、加湿器不要で省スペースになる。日本メーカーの製品が豊富。
デメリット:水の交換やメンテナンスの手間がかかり、手入れを怠るとカビや臭いなどが発生する。空気清浄機より大きい。海外製品は少ない。
除加湿空気清浄機~空気清浄+除湿&加湿
空気清浄機に除湿、加湿機能をあわせた製品です。
メリット:加湿機能だけでなく除湿機能もあるので一年中役立つ。まだ製品数が少なく比較的高価格。
デメリット:注水、排水の手間がかかり、手入れを怠るとカビや臭いなどが発生する。海外製品はあまりない。
脱臭機・空間除菌脱臭機~脱臭力が強い
フィルターや次亜塩素酸により、室内のニオイや菌、ウイルスなどを分解・抑制し脱臭する製品です。メーカーにより脱臭方式と性能はさまざまに異なります。
メリット:脱臭に特化しており脱臭機能が強い。
デメリット:製品数が少なく比較的高価格
イオン発生機~狭い空間で便利
イオンを発生することで空気清浄、消臭を行う機械です。空気清浄機能は空気清浄機等より劣るので狭い場所向きです。
メリット:大きさが小さいので狭い場所に置ける。フィルター交換が不要。
デメリット:空気清浄機能はフィルター付きの空気清浄機等より劣る。発生するオゾンの発生量に注意が必要。
商品テスト結果「イオン式空気清浄機の性能及び安全性」 | 東京くらしWEB
「空気清浄機」を選ぶポイント
最大適用床面積(適用畳数)~実際の部屋の2倍~3倍が目安
「空気清浄機」を選ぶときにわかりにくいのが、使用する部屋の広さに対する表示です。
例えば現在売れ筋の加湿空気清浄機「シャープKC-J50」の仕様書の表記は次のとおりです。
- プラズマクラスター:空気適用床面積(目安)※1 約13畳(約21m²)
- 空気清浄:空気清浄適用床面積(目安)* ~23畳(38m²)
- 加湿空気清浄:空気清浄適用床面積(目安)* ~15畳(25m²)
それぞれ違うのでどれを選べばいいか迷ってしまいますね。
一般に「空気清浄機」については、「空気清浄」機能の(最大)適用床面積(畳数)が実際の部屋の2倍~3倍の製品を目安にすると良いと言われています。
「空気清浄」の数値は日本電機工業会で定めた基準に基づくもので「5本のたばこを吸った時の空気の汚れが30分できれいにできる広さ」ですが、実際はスイッチを入れてから30分も待てないので、より短時間で浄化できる製品が必要になります(少しわかりにくい基準ですね)。このため、より広い部屋向けの性能が必要になるのです。
この目安で計算すると、本製品を実際に使う部屋は23畳の3分の1から半分程度、8畳から12畳程度がよいということになります。メーカーの説明でも、プラズマクラスターの適用床面積約13畳を目安にするとよいと書かれているのでそれとほぼ同じ広さです。
以上のことを加味して実質的な「おすすめ畳数」などを記載している製品もあるので、そちらを参考にされることもおすすめします。
フィルターの種類~HEPAがおすすめ
「空気清浄機」はイオン発生機など一部の製品を除き、集じん、脱臭など複数のフィルターを搭載しています。
このうち集じんフィルターが最近主流の「HEPA(へパ)フィルター」かどうかを確認しましょう。HEPAフィルターは0.3μmの微粒子を捉えることができるので、平均15~30μmの花粉をほぼ確実に取り除けます。
最近ではさらに小さい0.1~2.5μmの粒子を捕捉できる「PM2.5対応」のフィルターも出現しているのでより高い機能が欲しい場合はこちらにも注目しましょう。
フィルターの寿命~できるだけ長いものを
集じんフィルターは消耗品なので定期的な交換が必要ですが、ひんぱんな交換は面倒ですね。寿命は半年のものから10年のものまで幅広いので、交換の手間が面倒な方はできるだけ長い寿命のフィルターの製品を選びましょう。
このように「空気清浄機」は製品ごとにいろいろな種類や特徴があるので、よく確認されてから購入することをおすすめします。
一人暮らしや12~15畳以下の部屋用のおすすめ製品
一人暮らしや12~15畳以下の部屋用(最大適用床面積30畳以下)の空気清浄機、加湿空気清浄機では次の製品などがおすすめです。
空気清浄機~海外メーカーは魅力的なデザイン
空気清浄機は国内メーカー、海外メーカーから多くの製品が発売されていますが、国内メーカーは現在、加湿空気清浄機の方が売れ筋です。海外メーカーの製品は個性的なものが多く、デザインが魅力的です。
⇧ 温風、涼風送風機能のある空気清浄機能付ファンヒーター。PM2.5対応(PM0.1レベルの微細な粒子を自動で99.95%除去)、最大適用床面積8畳(23畳(60分))、自動温度制御機能、使用状況、室内環境を専用アプリに通知。
⇧ ダイキン独自のストリーマ(ストリーマ放電により空気中の有害物質を分解)機能を持つ空気清浄機。PM2.5対応(0.3μmの微細な粒子を99.9%除去)。最大適用床面積25畳、TAFUフィルター(HEPAと同等性能で劣化しにくい)、フィルター寿命10年
ストリーマ技術について | DAIKINストリーマ研究所 | ダイキン工業株式会社
⇧ コンパクトでおしゃれなデザインで強力な清浄力がある空気清浄機。PM2.5対応。最大適用床面積13畳、フィルター寿命6か月
※ ブルーエアはスウェーデンで設立され、世界60か国以上で使用されている空気清浄機の専業メーカーです。
⇧ 小型、静音、強力でおしゃれなデザインの空気清浄機。PM2.5対応。最大適用床面積21畳、HEPAフィルター、フィルター寿命2年
※ Levoitは米国のEtekcity社が展開する空気清浄機のブランドで、Amazon等を通じで米国、欧州等に製品を販売しています。
加湿空気清浄機~日本メーカーの売れ筋
現在日本では加湿機能が付いた加湿空気清浄機が売れ筋となっており、シャープ、ダイキンなどの日本メーカーが多くの製品を提供しています。
加湿空気清浄機については、空気清浄機を選ぶポイントに加えて、加湿機能の適用畳数とタンク容量も確認しましょう。
加湿機能の適用畳数
加湿できる広さですが、木造和室とプレハブ洋室で異なります。
タンク容量~大きいほど給水頻度が少ないが重い
タンクに給水できる水の量で、大きいほどが給水頻度が減りますが、大きさ、重さが増します。
⇧ シャープ独自の「プラズマクラスター7000」(プラズマイオンで空気中の有害物質を分解)を搭載したエントリーモデルの加湿空気清浄機。PM2.5対応。最大適用床面積23畳、HEPAフィルター、フィルター寿命10年。加湿適用畳数:木造8.5畳、洋室プレハブ14畳、タンク容量2.5L
プラズマクラスターの効果 | 加湿空気清浄機/空気清浄機:シャープ
⇧ 「プラズマクラスター25000」搭載のスリムな加湿空気清浄機。「プラズマクラスターパワフルショット」等の機能。PM2.5対応。最大適用床面積23畳、HEPAフィルター、フィルター寿命10年。加湿適用畳数:木造9畳、洋室プレハブ15畳、タンク容量2.5L
※ 「プラズマクラスター25000」はイオン濃度を25000個/cm3まで高め、壁面、床等に付着するカビ、ウィルスを抑制する効果があることが実証されています。
⇧ スリムタワー型の加湿ストリーマ空気清浄機。「ストリーマ」で加湿フィルターを除菌。PM2.5対応(0.3μmの微細な粒子を99.97%除去)。最大適用床面積25畳、TAFUフィルター(HEPAと同等性能で劣化しにくい)、フィルター寿命10年。加湿適用畳数:木造8.5畳、洋室プレハブ14畳、タンク容量2.7L
⇧ 空気中の有害物を抑制する「ナノイー」を搭載した加湿空気清浄機。快眠環境をサポートする「寝室モード」。PM2.5対応。最大適用床面積25畳、HEPAフィルター、フィルター寿命10年。加湿適用畳数:木造8.5畳、洋室プレハブ14畳、タンク容量2.3L
他にも良い製品があるので、確認してみてください。製品によっては、性能はあまり変わらない旧製品がお手頃価格になっているものもあります。
まとめ
いかがでしたか。「空気清浄機」は空気清浄機、加湿空気清浄機などの種類があるので、ニーズに合わせて、部屋にあった機能の製品を選びましょう。
「空気清浄機」は部屋の空気をきれいにして、毎日の生活環境を善します。花粉症の原因となるハウスダストを1年を通じて少なくする効果があるので、花粉の時期だけでなく、花粉症で悩む方の環境を快適にします。コロナ禍で部屋の空気の換気が必要とされる現在は特に役立つ製品です。
一人暮らしや比較的狭い部屋では、空気がこもりがち、汚れがちなので、より一層必要かもしれません。
未だに家にいる機会が多くなっている中で、「空気清浄機」について考えてみてはいかがでしょうか。