たぶん、みなさまほとんど興味がない話で恐縮です。
AKBオタク
元SKE48の松井珠理奈さんがマレーシアの姉妹グループKLP48のプレイングマネージャーに就任する予定だったのが、取りやめになった。
「ドタキャンに近い」元SKE48・松井珠理奈、「KLP48」プレイングマネージャー就任撤回に「迷惑になる」ファンが冷ややかな理由(SmartFLASH) - Yahoo!ニュース
精神的に不安定なところがあるので彼女のためにはむしろ良かったと思うが、ニュースを見て、AKB総選挙(正確にはAKB選抜総選挙)のことを思い出した。
人気が盛り上がり始める「桜の栞」の頃から、全盛期、大島優子が卒業する頃まで、恥ずかしながら自分はAKB48オタクだった。
当時のAKB48はマジすか学園、総選挙、組閣、じゃんけん大会、AKB紅白、セットリストなど、やることなすこと意表をついて、流れの中にいると脳内麻薬が巡った。
総選挙は最初はAKB48だけだったのが、姉妹グループに対象を広げ、オタク評論家の順位予想、テレビ生中継など、世間の注目を浴びる大イベントになった。
1位だけでなく神セブンといわれた7位以内や16(〜20位)位までの選抜メンバーだけでなく、30位くらいまでの順位にも一喜一憂したものである。
歴代の総選挙
歴代総選挙の「タイトル」「会場」「1位」「得票数」「選抜シングル曲」について改めて確認してみた。
️⭕️ 第1回 2009年AKB48 13thシングル選抜総選挙
「神様に誓ってガチです」(赤坂BLITZ )
前田敦子(4,630票)「言い訳Maybe」
️⭕️ 第2回 2010年AKB48 17thシングル選抜総選挙
「母さんに誓って、ガチです」(JCBホール)
大島優子(31,448票)「ヘビーロテーション」
️⭕️ 第3回 2011年AKB48 22ndシングル選抜総選挙
「今年もガチです」(日本武道館)
前田敦子(139,892票)「フライングゲット」
️⭕️ 第4回 2012年AKB48 27thシングル選抜総選挙
〜ファンが選ぶ64議席〜(日本武道館)
大島優子(108,837票)「ギンガムチェック」
️⭕️ 第5回 2013年AKB48 32ndシングル選抜総選挙
〜夢は一人じゃ見られない〜 (日産スタジアム)
指原莉乃(150,570票)「恋するフォーチュンクッキー」
️⭕️ 第6回 2014年AKB48 37thシングル選抜総選挙
夢の現在地〜ライバルはどこだ?〜(味の素スタジアム)
渡辺麻友(159,854票)「心のプラカード」
️⭕️ 第7回 2015年AKB48 41stシングル 選抜総選挙
〜順位予想不可能、大荒れの一夜〜 (福岡ヤフオク!ドーム)
指原莉乃(194,049票)「ハロウィン・ナイト)
️⭕️ 第8回 2016年AKB48 45thシングル選抜総選挙
〜僕たちは誰について行けばいい?〜(HARD OFF ECOスタジアム新潟)
指原莉乃(243,011票)「LOVE TRIP/しあわせを分けなさい」
️⭕️ 第9回 2017年AKB48 49thシングル選抜総選挙
〜まずは戦おう!話はそれからだ〜(豊見城市立中央公民館)
指原莉乃(246,376票)「#好きなんだ」
️⭕️ 第10回 2018年AKB48 53rdシングル世界選抜総選挙
〜世界のセンターは誰だ?〜(ナゴヤドーム)
松井珠理奈(194,453票)「センチメンタルトレイン」
第1回はファンしか興味のないイベントだったが、AKB人気の高まりとともに、総選挙も注目を浴びるようになった。
第2回で大島優子が1位になると翌年の第3回では前田敦子が首位を取り戻して、「私のことが嫌いでもAKBは嫌いにならないでください。」という有名なセリフも飛び出した。
更に翌年の第4回では卒業が決まっていた前田敦子が辞退し、大島優子は余裕で1位、渡辺麻友が2位と言う結果に。
第5回も大島優子か渡辺麻友かと見られていたが、バラエティ担当の指原莉乃が第1位と言う大波乱となった。この時はテレビの前で誰もが驚いたと思う。
アイドル路線とは外れている指原莉乃が1位になったのは、中国に太客がいるとか言われていたが本当だったんだろうか。
多分この頃が総選挙が一番盛り上がった頃だった。
大島優子も卒業して、翌年の第6回はまゆゆが1位、7回から9回まで指原莉乃が3連覇と他メンバーを寄せ付けなかった。
第9回は沖縄が会場だったが、暴風雨のため、当初予定されていた屋外会場が使えず、急遽最寄りの公民館で観客なしで開催する異常事態に。
それだけでなく、選挙後のスピーチでNMB48の須藤某が結婚宣言などして不評を買い、ざらついた印象で終わった。
最後の総選挙になった第10回では、会場が地元ナゴヤドームということもありSKE48松井珠理奈が1位、須田亜香里が2位という、AKBグループ全体としては腑に落ちない結果に終わった。
松井珠理奈や須田亜香里のスピーチは空回りしていて違和感があったし、開票後の写真撮影に3位になった宮脇咲良が欠席。
その後のインタビューで松井が宮脇のダンスを叱責したことをあっけらかんと公表すると、いじめ批判が起こり、松井自身も傷ついてその後表舞台から姿を消した。1位センターのメンバーが選抜曲に参加しないという、前代未聞で後味の悪い総選挙になった。
松井さんのニュースから総選挙を連想したのはそんな事件を思い出したからだ。
総選挙は終わった
結局、AKB総選挙はこれを最後に行われていない。AKBグループの人気が低下したことが主因だろうが、個人的には、前回のイヤな印象に加え、第10回も後味が悪い内容だったことが致命的だったのだと思う。
その他、実際の人気と乖離した順位のメンバーが多くなったことや、握手会での傷害事件、NGT内のいじめ、アイドルらしからぬ不快なメンバーが増え、グループの人気が衰えたことも輪をかけたのだろう。
まとめ
振り返ると、第1回総選挙はオタクの中だけのイベントだったが、多くの国民の注目を集めたのは選抜曲「ヘビーローテーション」が大ヒットした絶頂期の第2回から第5回位まで。その後はマンネリ化しつつも人気を集めていたが、第9回のドタバタでミソを付け、アンチが多かった松井珠理奈が1位になった第10回で終止符を打ったと言うところだろうか。
世の中の流行りすたりのサイクルって、概ねこんな感じかもしれない。
テレビの視聴率も次第に下がっていたが、それでも第10回の視聴率は11%もあった。6年前のことだが、今考えると根強い人気があったことに驚く。
珠理奈初1位の「AKB総選挙」視聴率は11・0% フジ中継で過去最低 3位宮脇発表で瞬間最高13・8% - スポーツ報知
AKB48の紅白歌合戦出場は最終総選挙の翌年2019年が最後になった。その後、コロナ禍となったこともあり、総選挙があったのはずいぶん昔のような気がする。
一方、現実の選挙はエンタメ化されてどんどんAKB総選挙に近づいている気がする…
宮脇咲良さんのこと
最後の総選挙で3位で悔し涙を流した宮脇咲良は、日韓合同プロジェクト「PRODUCE 48」から「IZ*ONE」を経て、現在、韓国女性アイドルグループ・LE SSERAFIMのメンバーとして活躍している。
HKT48に入りたての頃、東日本大震災被災地公演での思いを切々と綴った中学生の少女が今は26歳の大人の女性に。
宮脇咲良のGoogle+ぐぐたすアーカイブ - 2012年3月28日 - ArKaiBu Project48
一抹の淋しさと時の流れを感じますな。
(文中敬称略)