keepr’s diary(本&モノ&くらし)

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【テレビ】NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」亀の前事件(3/27)~時政パパの啖呵が爽快すぎて声が出てしまった


鎌倉殿の13人 前編 NHK大河ドラマ・ガイド

 

今回はネットでも面白かった、神回という声が多かった。

 

義時と八重のやり取りは別として、政子の出産(後の頼家)に関する頼朝から御家人たちへの指図と諍い、頼朝の参謀になる大江広元の登場も面白かったが、なんと言っても、タイトルになっている、頼朝の妾、亀の前に対する政子の「後家払い」その後のゴタゴタが実にテンポよく描かれて濃密な内容だった。

 

亀の前について、ある人は面白おかしく、ある人は悪意を持って、伝言ゲームのように政子まで噂が届いていき、怒った政子の「後家払い」が実行されるのだが、義時や義経も巻き込んで、最初の意図と異なり、屋敷の打ち壊し、放火までエスカレートしてしまう。


特に面白かったのは、事件に関する兄の処罰について、時政の妻りくが頼朝に抗議するあたりからで、途中から現れた政子を巻き込んで、浮気について共に頼朝に謝罪を求めた政子とりくに頼朝が逆ギレすると、今まで黙っていた時政が「たとえ頼朝でも北条をバカにするのは許さない」とキレて啖呵を切り、頼朝も周りも唖然とするが、「言っちまった、もう嫌だ、伊豆に帰る」と言って去っていく場面。ネットでは時政パパ最高、よくぞ言ったと盛り上がっている。

 

この場面、自分もテレビを見ながらエッと声を出してしまった。ビデオで見直しても、テンポと爽快感がたまらなかった。亀の前事件は義経の部分以外はほぼ史実のとおりらしいか、よくもまあこんなに面白くまとめたものだ。

 

最後の場面では、義時が上総広常に愚痴をこぼし、初めての登場なのに急に存在感を増した大江広元が、頼朝に、気がかりなことが一つあると告げるところで、思わせぶりに終わる。御家人の評定の時、広元は上総広常と義経の言動に眉をひそめていたので、そのあたりなのだろう。

 

今回登場した御家人衆は、時期の違いはあるけれど、内紛や謀略で次第に一族もろとも滅びていき、最後まで生き残るのはこの大江と北条くらいか。なんとも苛烈なサバイバルゲームだ。

 

「あなたの番です」「真犯人フラグ」は犯人当てだが、このドラマは誰が生き残るのかのゲーム。800年前は恐ろしい。でも日本でも徳川幕府成立まではそんな時代が後400年続いたのだな…世界では今も……

 

ところで、主人公義時に対する口の利き方がおかしいと思う登場人物が二人いる。


ひとりは義経。頼朝の兄弟だからと上から口調なのだろうが、兄の範頼を見習ってほしい。このドラマでは義経は従来の悲劇の英雄ではなく、わがまま、嘘つき、冷血のブラックな義経として描かれているのだが、案外この方が後の頼朝からの酷い扱いの理由が理解できたりする。平家との戦で表面化する梶原景時との確執の芽も既に現れているし。

 

もう一人は八重なのだが、自分の置かれた立場を理解しないで、保護してくれる義時に対して、いつまでも上から目線の口調で気になる。父、兄を殺した頼朝をいまだに慕っているのも理解を超える。わが子を殺した父親とその父を殺した頼朝、とても悩ましいが、やはりわが子への想い、かっての夫への想いの方が強いのだろうか。

 

さて、次回はいよいよ木曽義仲巴御前登場。壇ノ浦での平家滅亡まであと数年。傾き始めると独裁者の最期は早い。清盛あっての平家だったのだなあと改めて思う。

 

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