●ジャニーズ性被害問題について(約1000文字で)
【会見のこと】
9月初めの会見でジュリー氏が第三者委員会の勧告どおり「代表取締役社長」を退任するとしたが、代表取締役にとどまった。悪い冗談としか思えない。
問題を生み出したのは親族経営の弊害だ。おじ、母の尻拭いのため被害者救済に専念するため責任者にとどまるという説明には騙されそうだが、それなら会社をやめ私財をなげうてば良い。または会社に責任があるのだからジュリー氏抜きで会社が責任を持つべきだ。
10/2予定の会見で東山氏が社名、株式、会社の態勢について何を語るのか。期待しすぎるのは怖い気がする。
【人権問題】
「人権」に問題がある会社だから、CMにジャニーズタレントを使わないなど、被害問題を欧米、フェミニズム由来のいわゆる「人権問題」としてとらえる向きが多い。
だがこれは強姦、強制わいせつというれっきとした犯罪であり、「犯罪を隠蔽した会社」及び「それを黙認したマスコミ」というとらえ方が正しい。何でもかんでも「人権」「差別」「マイノリティ」という今のポリコレ社会で「人権」ということばを使うと論点がずれ問題がぼやけてしまう。
【タレントのゴリ押しこそが問題】
性被害問題は会社が故ジャニー喜多川社長の犯罪を隠蔽、許容していた問題だが、むしろそれ以上に、恐らく故メリー氏らが主導したジャニーズタレントのゴリ押し、メディアへの圧力とそれを黙認したテレビ局、マスコミの姿勢こそが一番問われるべきではないか。
性被害などの黙殺だけでなく、中森明菜を精神的に潰したと噂される金屏風会見や他プロダクションタレント、退所者を出演させない圧力、そして過去から現在に延々とつながる必要以上のジャニーズタレントの起用などだ。
演技力が乏しいタレントが大河ドラマの主役に抜擢されたり、新番組の主役俳優に極端にジャニーズタレントが起用される。
ジャニーズ事務所が所属タレントの企画、育成、売出しについて極めて優れた力を持っていたこと、同性から見ても優れた資質のタレントが存在することは否定しない。
だが、ジャニーズ事務所に限らず、本人の資質より所属事務所の力関係でタレント活動が大きく影響される状況は明らかにおかしく、ジャニーズ所属タレントと言うだけで仕事がもらえたり、芸能事務所一般に事務所を辞めたら本名である「能年玲奈」を名乗れないなどの多くの悪慣行(過去にも同様の事例は多数)やそうした状況をメディアが黙認してきたことこそまさに「人権問題」ではないのか?
【テレビ局、マスコミの責任】
マスコミ、テレビ局は今後は人権問題により配慮すると建前のような言い訳をしているが、狭い意味の「人権」に留まりそうだ。芸能事務所との関係をふくめた広い意味のタレントの「人権」までは考えそうもない。
ワイドショーやニュースなどで我々にも責任があったなどとキャスターに言わせておしまいのテレビ局やマスコミこそ、第三者委員会を設置してそうした状況を是正し再発防止を図るべきでは?それを強く思う。
(追記)
TBSの夕方のニュースでNHKの対応、紅白へのジャニーズ出場懸念に関して、ジャニーズファンの女性たちの「出ないと淋しい」などとの感想を流していた。懲りずに忖度しているなあ。おまけに民放各社はテレ東以外は引き続きジャニーズタレントを起用する方針だと。
その理由は「タレントには罪はないから」だとか。先日の経団連会長の言葉が追い風になってしまった、余計なことを…。本当にダメだこれゃ。
視聴率が取れればいい、この事件をなかったことにしたい感がありあり。今大掃除しなくていつやるの?
何も反省しない、本当にゲスすぎる日本のテレビ局、マスコミ。もうニュースで偉そうなコメントはするなよ。