みなさまメリークリスマス!
クリスマスというとなぜか戦争を連想してしまう。「戦場のメリークリスマス」の影響だろうか。
この曲も名曲だが、個人的にはさだまさしの「遥かなるクリスマス」を思い出す。2004年発表の曲で、その年の紅白歌合戦で驚きを感じながら聴いたことを覚えている。
ワインを買って恋人を訪れようとする青年が街角のスクリーンで戦争(多分イラク戦争)の映像を目にして、自分たちの幸せの一方で世界では悲劇があり、イラク戦争を支援する日本は将来自分の子どもたちが戦場に行くことを認めたようなものだと訴える反戦の歌である。
当時、イラク戦争は正当なものだと信じていたので、この歌には違和感を覚えたが、反戦歌というより、世界のどこかの戦争に目を背けて身の回りの小さな幸せにしがみつく個人の自虐の歌だと思うと納得できる。
正義は国や立場により正反対にもなり、絶対的なものはない。例えば旧ユーゴスラビアの民族紛争などはその悲惨な例だ。そういう意味では「二足三文の正義」というこの歌の見方は正しいともいえる。
ただ、その後世界は変わってしまった。シリア、アフガニスタンの混沌とした状況、そして今、ロシアや北朝鮮など人の命や自由をないがしろにする国に正義があるかと問われれば否だろう。それは正義の捉え方の違いというレベルを超えて、人としてのあり方を外れていることだと思う。
そんな国が核兵器を後ろ盾に恫喝を繰り返しているのが、残念ながら今の世界の状況だ。
そんな中では祈るしかないのがもどかしいが、一燈照隅万燈照国と信じたい。世界の人々とともに。
メリークリスマス