昆虫シリーズ33 トンボの仲間その4 | あきた森づくり活動サポートセンター などを参考に描画
先月から、時折家の近くで黒い羽のトンボを目にする。「ハグロトンボ」だ。
黒いとんぼなので何やら不気味だが、お盆の時期にご先祖さまの使いで訪れると言われているらしい。ネットで調べると、確かにお盆の頃に現れ、羽を合わせて止まる姿が合掌の形に似ていることから神さまやご先祖の使いと言われているようだ。
それならば、とんぼはみなご先祖の使いと言ってもいいはずだが、ハグロトンボだけがそう言われるのは、黒い羽に神秘的なものを感じるからだろうか。ご先祖の使いと聞くとなんとなくありがたく見えるから不思議だ。
こどもの頃には、毎年お盆の頃、親の実家の田んぼや用水路の水辺でよく見かけたが、「オニヤンマ」とか「シオカラトンボ」などのようないかにもトンボらしいトンボのほうが好きで、羽が蝶のようなハグロトンボはあまり好みではなかった。
そういえば、黒だけでなく茶色の羽のトンボもいたことを思い出し確認してみたら、確かに「カワトンボ」に茶色い羽の種類がいるようだ。同じような形でひと回り小さい「イトトンボ」もいたなあ、と思い出す。
自宅の近くでは、最近はハグロトンボ以外のトンボはあまり見かけなくなった。以前は田んぼが残っていて、シオカラトンボや赤とんぼも見かけたものだ。人口が減っているのに田んぼの宅地化が終わらないのも不思議だが…。
トンボの中ではサイズ感がちょうどよく、情緒がある「赤とんぼ」(アキアカネ、ナツアカネ)が好きだ。山野に出かけることが少なくなったが、今年は見ることができるだろうか。