keepr’s diary(本&モノ&くらし)

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【Music 私的感想】森田童子「まぶしい夏」~玉川上水、夏、太宰治


GOOD BYE グッドバイ

 

曲の概要

作詞・作曲:森田童子

歌:森田童子

発売年月:1975年10月(シングル盤)、11月(LP「GOOD BYE グッドバイ」)

 

アグネス・チャンに似た声

森田童子を初めて聴いたのは、学生時代にレコード屋でかかっていた曲を聴いた時だ。

最初はアグネス・チャンが変わった曲を歌っているなあと思った。声がよくにているのだ。

 

かかっていたのは多分「さよならぼくのともだち」だと思うが定かではない。しばらく聴いて、店員に確認したところ「森田童子」という人だと言うこと、今流行っているということを知った。

 

少し考えてからファーストアルバムの「GOOD BYEグッドバイ」を買った。

 

1975年という時代

このアルバムが出されたのが1975年。調べたら、アグネス・チャンは「白い靴下は似合わない」「愛の迷い子」(木枯らしに負けそうなの~)を歌っていた頃。少し大人にイメージチェンジした頃か。

 

なるほど、それでアグネス・チャンの歌かもしれないと思ったのかもしれない。「草原の輝き」の頃だと声が似てきても結びつかなかっただろう。

 

1975年の日本のヒット曲は、風「22歳の別れ」、バンバン「いちご白書をもう一度」、さくらと一郎「昭和枯れすすき」、布施明シクラメンのかほり」、かまやつひろし「我が良き友よ」、野口五郎「私鉄沿線」など。

 

キャンディーズ「年下の男の子」、岩崎宏美「ロマンス」、桜田淳子「はじめての出来事」などのアイドルソングもあるが、全体的にはなにかマイナーな曲が多い印象だ。

参照:1975年の音楽 - Wikipedia

 

どういう時代だったのかと、この年の出来事を調べると、ベトナム戦争終結日本赤軍のクアラルンプール米大使館占拠事件、沖縄海洋博、フィリピンのマルコス大統領が中華人民共和国と国交樹立、台湾を中国の一部と認める(このあたりから現在の問題に繋がる)など。

確かにあまり明るい時代ではない。

 

直接関係ないのだが、森田童子はそんな時代に生まれた歌手だと思うと何となく腑に落ちる。

 

GOOD BYEグッドバイ」~『まぶしい夏』

LPアルバム「GOOD BYEグッドバイ」の中で印象が著しいのは「玉川上水沿いに歩くと~」で始まる「まぶしい夏」。太宰治が好きだった友人が夏に睡眠薬を飲んで自殺したという曲。

こんな直接的に死を歌った曲はあまりないので(当時も今も)大変印象が強い。

 

歌詞は今でも頭の中にこびりついていて、例えばパソコンやスマホで文字を試し打ちする時、なぜかこのフレーズを打ってしまう。不思議だ。

 

アルバム冒頭の「早春にて」。この曲の「君の好きな強い~」の歌詞も頭に残っている。

2枚目のアルバム「マザー・スカイ=きみは悲しみの青い空をひとりで飛べるか=」1曲目の「僕たちの失敗」も似た傾向の曲で、こちらはテレビドラマ「高校教師」の主題歌として使われたのでメジャーな曲だが、自分には「早春にて」の寂しさ、侘しさの方が身に染みる。

 

「雨のクロール」は意味がよくわからず不思議な曲だがなぜか印象に残る。「さよならぼくのともだち」は時代をよく表している曲。

2枚目のアルバムに入っている「僕と観光バスに乗ってみませんか」「男のくせに泣いてくれた」も独特の雰囲気があり好きだ。

 

森田童子の世界

森田童子の世界は、なんと言ったらいいのだろう、人の心の隠したい部分、無意識、闇をそのままさらけ出している感じだろうか。そこに共感する。うまく言えないが。

 

中島みゆきの初期の「化粧」などの曲もそうしたところはあるけれど、中島みゆきは涙がカタルシスになる。

森田童子の場合は涙やカタルシスにはならず一層暗くなるが、そこに自虐的な共感を感じるのだ、きっと。

 

声がアグネスチャンに似ていて甘ったるく、歌詞や曲とのギャップがあるのも不思議な世界を作っているのではないか。

 

彼女はカーリーヘアーでサングラスをかけ、歌を歌うときも素顔はみせず、素顔を明かさなかった。それが曲のイメージをさらに深めている。

 

1975年は同じような暗いドロドロしたイメージがあった中島みゆき山崎ハコという女性シンガーが登場した年というのも興味深い。2人は今も活動を続けてているが、森田童子は1983年以降、活動をやめている。

 

1993年に「高校教師」で「ぼくたちの失敗」がヒットした時も、表には出なかった。

 

2018年には亡くなられたということ。ご冥福をお祈りします。

 

ミュージシャン

森田童子(1953年1月15日 - 2018年4月24日)は女性フォーク歌手・シンガーソングライター。本名非公開。

 1973年からライブハウスで歌い始め、1975年10月、シングルレコード『さよなら ぼくの ともだち』でレコードデビュー。主にライブハウスを中心に活動する。アルバム7枚、シングル4枚をリリースし、1985年に活動休止。

 

独自の世界観、曲、歌唱に根強い人気があり、カーリーヘアにサングラス、男性的な服装というスタイルが特徴。コンサートでも素顔を見せることはなかった。

1993年1月、テレビドラマ『高校教師』の主題歌として1976年発売のシングル『ぼくたちの失敗』が使われ、シングルCDは100万枚に迫る大ヒットとなった。

出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』森田童子 - Wikipedia

 


マザー・スカイ-きみは悲しみの青い空をひとりで飛べるか-

 


ラスト・ワルツ

 


A BOY ボーイ

 


東京カテドラル聖マリア大聖堂録音盤

 


ぼくたちの失敗 森田童子ベストコレクション(SHM-CD)

 

(残念ながら Amazon Music には森田童子の曲は入っていません。YouTubeなら見られます。)

 

 

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