はじめに
安心で快適な暮らしには洗濯機は必要
一人暮らしを始めるにあたって必要な家電はいくつかありますが、引っ越して生活を始めるにあたりどうしても必要な製品のひとつが洗濯機です。
洗濯物はコインランドリーなどを利用することも可能ですが、日々快適にすごすためにはやはり自分だけの洗濯機は必要ですね。
特に感染症などが気がかりな現在であればなおさらです。
洗濯機は選ぶのが面倒
ところで、洗濯機はタイプ、容量が各種あるので、自分の生活にあった製品を選ぶのはなかなか面倒な作業ではないでしょうか。
そこでこの記事では一人暮らしのライフスタイルに合わせた、洗濯機の選び方やおすすめの製品について、まとめてみました。
ご自分に合った洗濯機選びの参考にしていただければ幸いです。
まずは洗濯機選びの前提になる縦型とドラム式の違いについて説明します。
縦型洗濯機とドラム式洗濯機
洗濯機には昔からある縦型洗濯機と近年普及が目覚ましいドラム式洗濯機があります。
縦型洗濯機の特徴と長所・短所
縦型洗濯機は、縦向きの洗濯槽でたっぷりの水で「もみ洗い」する方式で、上から洗濯物を出し入れするタイプです。
長所~汚れ落ちがよく低価格
小容量から大容量まで選択肢が多いこと、比較的小型で狭い場所にも設置しやすいこと、たっぷりの水で洗うため汚れが落ちやすいこと、ドラム式に比べて低価格、という特長があります。
短所~乾燥機能が弱い
一方、縦型の多くの製品に付けられている簡易乾燥機能は部屋干しの時間が短縮される程度の機能です。
比較的高価格の製品に搭載されている乾燥機能も性能や電気代の面でドラム式に劣る面があり、一般的に縦型洗濯機は乾燥機能ではドラム式に劣ります。
ドラム式洗濯機の特徴と長所・短所
ドラム式洗濯機は横向きや斜め横向きの洗濯槽で、ドラムの回転で「たたき洗い」をする方式で、前面のドアを開けて洗濯物を出し入れするタイプです。
長所~乾燥まで1台で完結
ドラム式の製品には基本的に乾燥機能が備わっていて、洗濯から乾燥まで連続して行うことができ、洗濯干しの手間がいらないことが一番の特長です。
温水洗濯機能のある製品では気温が低い季節でも汚れが落ちやすいこと、乾燥では天日干しより、むしろふわっとした仕上がりになることもメリットです。
短所~高価格、ひどい汚れは縦型に劣る
一方、縦型に比べて価格が高いこと、大型で扉が前方に開くため設置スペースが必要なため、部屋の状況により設置できない場合があること、汚れのひどいものはたっぷり水を使った縦型の方が汚れが落ちやすいこと、などのデメリットもあります。
縦型とドラム式のどちらを選ぶか
乾燥機能のあるドラム式の製品は低価格のものでも10万円以上の価格なので、予算的に厳しい場合は縦型の一択になります。
予算の余裕がある場合は、毎日の洗濯干しの手間、時間に対する考え方やライフスタイルにより判断することになります。
具体的には、
- 多少金額がかさんでも毎日の洗濯干しの手間を省きたい、洗濯ものを干す場所がなくて困っているという方はドラム式
- 洗濯ものはやっぱり天日干しが良い、洗濯干しの手間はかかっても金銭は節約したいという方は縦型
と言えるでしょう。
一人暮らしの洗濯機の選び方
縦型、ドラム式どちらを選ぶかにも関わりますが、一人暮らしと言っても、洗濯頻度や洗濯の時間帯、居住環境、ライフスタイル等により、適した製品が変ってきます。それぞれ見ていきましょう。
容量~洗濯の量、頻度で選択
一般には一人暮らしの方の洗濯機は容量が5~6㎏の洗濯機が適していると言われており売れ筋でもありますが、洗濯物の量は平均1人1日約1.5kgなので、毎日洗濯できる人であれば小さい4.5㎏程度の容量でも十分だと言えます。
しかし2、3日に1度とか1週間に1度の洗濯を考えているのであれば、少し大きめの5~7㎏の容量があった方がいいかもしれません。
また、毛布やふとんのシーツを洗いたい方は、洗濯容量7㎏以上の製品がおすすめです。
少し大きめの製品がベターかも
洗濯機は容量いっぱいよりも少し少なめで使う方が汚れは落ちやすく、洗濯機も長持ちするので、予算や設置スペースに余裕があれば、将来の生活の変化なども考えて、容量が大きめの製品にしておいた方が安心です。
静音性(運転音の大きさ)
洗濯の時間帯の面から~夜の洗濯なら30db~40dbがベター
一人暮らしと言ってもライフスタイルにより洗濯する時間帯は人それぞれです。朝や昼間の時間帯に洗濯する場合には運転音が45db(デシベル)以下でも大丈夫ですが、夜間の洗濯が多い方は30db~40dbの製品を選びましょう。
洗濯機は洗濯時や脱水時に横揺れで音が大きくなる傾向があります。ドラム式は横揺れが発生しにくいので、運転音が小さい特徴がありますが、乾燥時は音が大きいので乾燥時の音の大きさ(db)も確認しておきましょう。
なお、インバーター搭載の製品はモーターの回転を自由に制御できるので、運転音が小さくなるほか、省エネ、節水にもなります。比較的容量の大きい機種に搭載されで価格も高くなりますが、おすすめの機能です。
住宅の形態の面から~集合住宅なら30db~40dbがベター
一人暮らしの方は集合住宅に住むケースが多いのではないでしょうか。集合住宅では周りの部屋、特に下の階には洗濯機の振動や音がよく伝わります。
このため、2階以上の階に住んでいる場合はできるだけ音や振動の少ない製品を選びましょう。上で述べたように夜間の洗濯を行うことが多い場合は洗濯時、脱水時、乾燥時とも30db~40dbもしくはそれに近い製品がベターです。
ワンルームでも静音性は必要
ワンルームで生活スペースに洗濯機を設置する方も、ご自分の環境のために運転音が小さい製品を選びましょう。特にドラム式では洗濯から乾燥まで2~3時間程度かかるので音の大きい製品を買うと後悔してしまいます。
洗濯時間、洗濯乾燥時間~できるだけ洗濯時間が短い製品を
一人暮らしはいろいろとあわただししく、洗濯の時間も惜しいこともあるので、できるだけ洗濯時間が短い製品を選びましょう。
また、ドラム式の製品では洗濯乾燥時間(洗濯から乾燥が終わるまで)2~3時間かかるので、こちらもできるだけ時間が短い製品を選びたいですね。
電気代、水道代~長い目で考えたい
毎日のことなので電気代も水道代も積もり重なれば大きな金額になります。こちらもできるだけ小さい製品がベターです。
ドラム式洗濯機などの乾燥の方式には、ヒーター式、ヒートポンプ式、ヒートリサイクル式の3つがあります。比較的低価格の製品にはヒーター式が多いのですが、電気代が高いのが難点です。
ヒートポンプ式はヒーター式と比べて電気代が安く、生地の傷みや縮みが少なく、周囲が暑くなりにくいメリットがあります。ヒートリサイクル式は、日立の独自技術で電気代がヒートポンプ式と同様に安いのが特長です。
注目したい機能
使いたいコースのある製品を
- おしゃれ着洗いコース ~ おしゃれ着用の洗剤を使い、ウールやシルクなどのデリケートな繊細な衣料品をソフトな水流で洗える機能です。
- 毛布洗い(大物洗い)コース ~ 毛布や肌げ家ふとんなどの大型で厚地のものをたっぷりの水流でしっかり洗う機能です。
- 時短コース ~ 各工程の時間を短くし時短で仕上げる機能です。
5k以上の製品には以上のような多様なコースが搭載されているので、自分の使い方に適したコースがある製品を選びましょう。
ほぐし脱水機能
脱水時に洗濯ものが絡まないようにほぐすして終了する機能で、この機能があると洗濯ものを取り出すときに絡んで痛むのを防止できます。
自動おそうじ機能
毎回の洗濯の後に洗濯槽を自動的に掃除する機能で、手入れが楽になります。
洗濯機購入にあたっての注意点~搬入、設置について慎重に検討
製品を購入したが搬入や設置ができなかったということもあります。購入を決める際には次のことを必ずチェックしましょう。
- 搬入の際に階段や玄関から入れられるか
- 設置スペースや防水パンの大きさに入れることができる製品か
- 設置スペースの蛇口やホースの位置は適切か
- 縦型はフタを上に開けるスペースが十分か
- ドラム式はフタ(ドア)を前に開けるスペースが十分か、扉は右開きか左開きか
※ドラム式洗濯機や7.0kg以上の縦型洗濯機などは、一人暮らし用の部屋では設置できない場合あるので、特に注意しましょう。
一人暮らしのおすすめの洗濯機
縦型
容量が5~7㎏の製品の中から売れ筋で評価が高い製品を選びました。
パナソニック NA-F50B13(洗濯容量5㎏)
⇧ 縦型簡易乾燥機能付洗濯機。運転音 洗濯時39・脱水時49db、洗濯時間(※1)40分、洗濯時コスト(※2)31.4円、本体幅52cm、給・排水ホース含む⇒幅562×高さ880×奥行き572mm、重量28㎏。ほぐし脱水機能、自動おそうじ機能
※1 標準コース洗濯時の目安 ※2 洗濯時1回あたりの電気料金、水道料金の合計
★「ビッグウェーブ洗浄」を採用した縦型全自動洗濯機。「楽ポイフィルター」で糸くず掃除が楽
ハイアール JW-C55D(洗濯容量5.5kg)
⇧ 縦型簡易乾燥機能付洗濯機。運転音 洗濯時38・脱水時50db、洗濯時間(※1)37分、洗濯時コスト(※2)25.1円、本体幅48cm、給・排水ホース含む⇒幅526×高さ888×奥行き500mm、重量25.6㎏
※1 標準コース洗濯時の目安 ※2 洗濯時1回あたりの電気料金、水道料金の合計
★ お急ぎコース10分がある縦型全自動洗濯機。アイロンがけの手間と時間を短縮するしわケア脱水。コストパフォーマンスが高い
シャープ ES-GE5D(洗濯容量5.5kg)
⇧ 縦型簡易乾燥機能付洗濯機。運転音 洗濯時40・脱水時48db、洗濯時間(※1)35分、洗濯時コスト(※2)27.6円、本体幅52cm、給・排水ホース含む⇒幅565×高さ890×奥行き540mm、重量30㎏。ほぐし脱水機能
※1 標準コース洗濯時の目安 ※2 洗濯時1回あたりの電気料金、水道料金の合計
★ コンパクトボディの縦型全自動洗濯機。「おしゃれ着コース」「ガンコ汚れコース」「時短コース」を搭載
東芝 AW-6G9(洗濯容量6kg)
⇧ 縦型簡易乾燥機能付洗濯機。運転音 洗濯時38・脱水時43db、洗濯時間(※1)45分、洗濯時コスト(※2)29.3円、本体幅52cm、給・排水ホース含む⇒幅563×高さ957×奥行き580mm、重量28㎏。ほぐし脱水機能
※1 標準コース洗濯時の目安 ※2 洗濯時1回あたりの電気料金、水道料金の合計
★ 洗剤を繊維の奥まで浸透させ、パワフルな水流で洗う「浸透パワフル洗浄」搭載の全自動洗濯機。「からみまセンサー」「温度センサー」搭載。
日立 ビートウォッシュ BW-V70F(洗濯容量7kg)
⇧ 縦型簡易乾燥機能付洗濯機。インバーター搭載。運転音 洗濯時32・脱水時38db、洗濯時間(※1)32分、洗濯時コスト(※2)23.2円、本体幅53cm、給・排水ホース含む⇒幅577×高さ980×奥行き586mm、重量35㎏。ほぐし脱水機能、自動おそうじ機能
※1 標準コース洗濯時の目安 ※2 洗濯時1回あたりの電気料金、水道料金の合計
★ 容量に比べてコンパクトな縦型全自動洗濯機。大量の水による「ナイアガラ ビート洗浄」で汚れをしっかり落とす
パナソニック NA-FA70H8(洗濯容量7kg)
⇧ 縦型簡易乾燥機能付洗濯機。インバーター搭載。運転音 洗濯時32・脱水時39db、洗濯時間(※1)36分、洗濯時コスト(※2)24.4円、本体幅52cm、給・排水ホース含む⇒幅564×高さ1021×奥行き573mm、重量33㎏。ほぐし脱水機能、自動おそうじ機能
※1 標準コース洗濯時の目安 ※2 洗濯時1回あたりの電気料金、水道料金の合計
★ 濃密泡で繊維の奥の汚れにアタックする「泡洗浄」を採用した全自動洗濯機。「パワフル滝洗いコース」などの多彩なコースと糸くず掃除が楽な「楽ポイフィルター」を装備
シャープ ES-GE7D(洗濯容量7kg)
⇧ 縦型簡易乾燥機能付洗濯機。運転音 洗濯時42・脱水時47db、洗濯時間(※1)40分、洗濯時コスト(※2)24.8円、本体幅52cm、給・排水ホース含む⇒幅565×高さ898×奥行き535mm、重量32㎏。ほぐし脱水機能
※1 標準コース洗濯時の目安 ※2 洗濯時1回あたりの電気料金、水道料金の合計
★ 独自の穴なし槽により節水、黒カビ防止ができる縦型全自動洗濯機。「おしゃれ着コース」「ガンコ汚れコース」を搭載
東芝 AW-7G9(洗濯容量7㎏)
⇧ 縦型簡易乾燥機能付洗濯機。運転音 洗濯時35・脱水時43db、洗濯時間(※1)49分、洗濯時コスト(※2)31/31.4円、本体幅52cm、給・排水ホース含む⇒幅563×高さ987×奥行き580mm、重量29㎏。ほぐし脱水機能
※1 標準コース洗濯時の目安 ※2 洗濯時1回あたりの電気料金、水道料金の合計
★ 洗剤を繊維の奥まで浸透させ、パワフルな水流で洗う「浸透パワフル洗浄」搭載の全自動洗濯機。「からみまセンサー」「温度センサー」搭載。
ドラム式
ドラム式は容量が7㎏以上の製品が販売されています。この記事では7~10g程度で、お手ごろ価格の製品の中から、売れ筋で評価の高い製品を選びました。
パナソニック NA-VX300BL(洗濯10kg、乾燥6kg)
⇧ ドラム式洗濯乾燥機。ヒートポンプ式、インバーター搭載。運転音 洗濯時32・脱水時42・乾燥時46db、洗濯時間30分、洗濯乾燥時間(※1)114分。洗濯時コスト21.9円、洗濯乾燥時コスト(※2)40.7円。本体幅60cm、給・排水ホース含む⇒幅639×高さ1021×奥行き722mm、重量75㎏。ほぐし脱水機能、自動おそうじ機能
※1 標準コースで洗濯から乾燥までの目安時間 ※2 洗濯乾燥時1回あたりの電気料金、水道料金の合計
★ 泡洗浄とヒートポンプ方式でしっかりやさしく洗う斜めドラム式洗濯乾燥機。自動槽洗浄、自動槽乾燥、「サッと槽すすぎ」コースで洗濯槽をきれいに保つ
シャープ ES-S7E-WL(洗濯7㎏、乾燥3.5㎏)
⇧ ドラム式洗濯乾燥機。ヒーター乾燥(水冷除湿)、インバーター搭載。運転音 洗濯時24・脱水時39・乾燥時36db、洗濯時間44分、洗濯乾燥時間(※1)170分。洗濯時コスト15.69円、洗濯乾燥時コスト(※2)63.2円。本体幅59.6cm、給・排水ホース含む⇒幅640×高さ1039×奥行き600mm、重量76㎏。自動おそうじ機能
※1 標準コースで洗濯から乾燥までの目安時間 ※2 洗濯乾燥時1回あたりの電気料金、水道料金の合計
★ 幅60×奥行60㎝、マンションサイズのコンパクトで低騒音の斜めドラム式洗濯乾燥機。衣類も清潔・除菌の「プラズマクラスター」、「おしゃれ着コース」「時短コース」を搭載
パナソニック Cuble NA-VG750L(洗濯7㎏、乾燥3.5㎏)
⇧ ドラム式洗濯乾燥機。ヒーター式(排気)、インバーター搭載。運転音 洗濯時32・脱水時42・乾燥時46db、洗濯時間30分、洗濯乾燥時間(※1)200分。洗濯時コスト18.8円、洗濯乾燥時コスト(※2)61.3円。本体幅60cm、給・排水ホース含む⇒幅639×高さ1050×奥行き600mm、重量70㎏。ほぐし脱水機能、自動おそうじ機能
※1 標準コースで洗濯から乾燥までの目安時間 ※2 洗濯乾燥時1回あたりの電気料金、水道料金の合計
★ 幅60×奥行60㎝のマンションサイズ、洗練されたデザインの斜めドラム式洗濯乾燥機。「温水泡洗浄W」「低温風パワフル乾燥」でしっかりふんわり洗濯。自動槽洗浄、「サッと槽すすぎ」コース
シャープ ES-WS13-TR(洗濯11㎏、乾燥6㎏)
⇧ ドラム式洗濯乾燥機。ヒートポンプ乾燥、インバーター搭載。運転音 洗濯時26・脱水時37・乾燥時40db、洗濯時間43分、洗濯乾燥時間(※1)170分。洗濯時コスト22.2円、洗濯乾燥時コスト(※2)38.8円。本体幅59.6cm、給・排水ホース含む⇒幅640×高さ1115×奥行き727mm、重量80㎏。
※1 標準コースで洗濯から乾燥までの目安時間 ※2 洗濯乾燥時1回あたりの電気料金、水道料金の合計
★ AIoTでラク家事、低騒音の斜めドラム式洗濯乾燥機。ヒートポンプ乾燥でやさしく仕上げ。液体洗剤自動投入、マイクロ高圧洗浄、衣類も清潔除菌の「プラズマクラスター」、スマホ連携機能搭載
(注)洗濯時コストと洗濯乾燥時コストは洗濯の容量が異なります。
一人暮らしの洗濯機まとめ
いかがでしたか。
最後までお読みいただきありがとうございました。
一人暮らしの洗濯機選びでまず悩むのが、縦型かドラム式かです。洗濯ものを干す手間に対する考え方、ライフスタイル、予算との兼ね合いで選択しましょう。
部屋の環境や周囲への運転音の大きさ、ランニングコストの電気代、水道料などにも配意して自分に合った製品を選ぶことが大切です。
洗濯は日々必ず発生する作業です。後で後悔することのないよう、十分に検討して購入することをおすすめします。
良い洗濯機を使って快適な生活をお過ごしください。