自民党の島根県連の幹部が『少し残念に思うのは、島根県で立候補した6人のうち5人が女性であることだ』と発言したニュース。
ファーストレディの前で「女性候補ばかりで残念」自民党島根県連幹事長の発言に「古代の価値観」批判殺到(SmartFLASH) - Yahoo!ニュース
記事では、女性候補者が増えるのは歓迎すべきことなのに、残念と発言するのは時代遅れだなどの声を取り上げている。
実は自分の地域の候補者も女性二人だけで、なんで男性がいないのだろうと不思議に思っていたのだが、自分も時代おくれということか…。
記事では、「政治分野における男女共同参画の推進にする法律」を引用している。
2018年5月に「政治分野における男女共同参画の推進に関する法律」が公布、施行された。衆議院、参議院および地方議会の選挙において、男女の候補者の数が、できる限り均等となることを目指すことなどを基本原則とし、国・地方公共団体の責務や政党等が所属する男女のそれぞれの公職の候補者の数について、目標を定めるなど、自主的に取り組むよう努めることなどを掲げている。
ふーん、こんな法律があったなあと思い出した。「女性差別撤廃」のため国会議員を男女同数にするクオーター制にすべきという主張があり、それよりは緩やかな理念法だが、素朴な疑問として、なんで人間の属性の中で男女別だけに着目するのだろうかと思う。平等とか公平とかなら、年齢別とか職業別とか収入別とか多種多様な切り口があるだろうに。
この法律って変なのでは?多分全会一致なのだろうが全員が賛成することは大抵危うい。
というより、現在の日本の選挙制度は誰でも自由に立候補できるのだから、もうそれだけでよいのでは。縛りを付けることは立候補の自由を制限することじゃないのかと。
島根県の例にもどると、法律の趣旨に添えば候補者は男女同数が望ましいのだから、この場合そうでないことを残念だと言うのは当然という屁理屈も立てられる。
そして、逆に男性の候補者が多くて残念だと女性が発言するとマスコミは問題しないばかりか逆に歓迎する。
そう言えば、どこかの選挙区の応援で前法大総長の女性が、自民党総裁選で惜敗した高市氏について、「女性初の首相が高市氏でなくて良かった、高市氏は安倍の女装で、中身は男だ」などと揶揄しているが、誰が見てもこちらの方がたちが悪いのでは?
サンモニ出演者、相次ぎ炎上 田中優子前法大総長「高市氏は安倍氏の女装。中は男でしょ」 - 産経ニュース
女性差別反対と言いながら、主義主張が異なる女性だとトップに立つのを嫌がるばかりか、逆に揶揄さえする。いかにも勝手で独善的では?彼らの主義主張とは要するに自分の価値観に合う人のための主義主張なのだろう。
ちなみに、前法大総長の発言を報じているのは産経など一部のマスコミだけ。冒頭の島根県の件を大きく取り上げている主要マスコミは全く無視している。報道って何なのだろうね。