この季節になると、ご近所の庭にコブシの白い花が咲き始め、毎年それを窓から眺めて春の到来を感じていた。コブシは桜より開花が10日くらい早いのだろうか、白い清楚な花である。
だが、数年前にリフォームのためかそのお宅のコブシの木が切られて花が見られなくなり、淋しい思いをしている。
ところで、先日コブシとハクモクレンがよく似た花だという記事と写真を見て、もしかするとあの木はハクモクレンだったか知れないと思うようになった。
記憶ではどうも花が上を向いて大きめだったような気がするのだが、コブシの花は小さめで、花の向きは上下左右まちまちで花弁は大きく開く。また、コブシの花は白い蝶が舞っているような感じで、ハナミズキの白い花を少し大きくしたようにも見える。あの花は少し違ったような気がする。
一方、ハクモクレンの花は少し大きめで、上向きに開き、花びらは反りかえらないで蕾のようなイメージがある。シモクレンの花と似ていて、枝に白い鳥が止まっているような感じだ。
あの花がどちらだったのか確認するすべはないが、どうもハクモクレンの可能性の方が高いようである。
さて、そんなふうに、自分は〇〇だとずっと信じていたけれど実は✕✕だった、みなさまそんな経験はないだろうか?そんな時今までの誤解がとても恥ずかしく感じたりもするのだが。
でも人間の認識能力なんて所詮そんなものなのだろう。確実なものなどない、自分の考えていることが必ずしも正しいとは限らない、そんなふうに理解して生きるしかないのでは、とふと思ったのだった。