keepr’s diary(本&モノ&くらし)

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【テレビ】「舞いあがれ!」は大人の童話。脚本家が桑原さんに戻り、ドラマは再び濃密、繊細に。


連続テレビ小説 舞いあがれ! Part1 NHKドラマ・ガイド

NHK朝ドラ「舞いあがれ!」は今週から脚本家が桑原さんに戻った。まだ4日しか経っていないが、ドラマの感じがガラッと良い方に変わった。

 

演出家の影響もあるだろうが、別の二人の脚本家が担当した航空学校編は大袈裟でガヤガヤしていて、首をひねる違和感の多い展開が多かった。吉川晃司氏演じる大河内教官はカッコ良かったが…

それが脚本が桑原さんに戻っただけで、当初の濃密、繊細で内容のあるドラマに変ったのだ。

 

例えば、月曜日(19日)、仙台の居酒屋で航空学校メンバーが集まるシーンでは、あの猛々しかった倫子さんが好感の持てる女性に変わり、居酒屋もいかにも仙台らしい趣に見えた。

 

火曜日、兄悠人がリーマン・ショックを予言した投資家として雑誌に掲載されるという驚きの展開も、父が掲載ページを眺める、舞は隣のお好み焼き屋夫婦から知らされるという筋書きから、さほど違和感なく受け入れられた。もし前の脚本家だったらわざとらしさが目立ったと思う。

 

そして、水曜日と本日木曜日(22日)。五島の学校に通うためばんばの家に泊まることになった少年朝陽くんは舞ちゃんの模擬操縦の専門用語を難なく覚えて繰り返す、昼間に星が見えるなどサヴァン症候群らしき少年。

その朝陽くん母子を迎えるばんばと舞ちゃん、島の人々の視線が温かい。ほのぼのとした、朝陽くんと舞ちゃんの縁側の交流と朝日くんの隠れた能力への驚き。

リーマンショックで採用が延期になり内心不安で仕方がない舞ちゃんにかける貴司くんとばんばの言葉の深さ。すごい、この島にはスナフキンと賢者の老婆がいる。

悩みを吐き出す朝陽くんの母の話を黙って聞いているばんば。朝陽くんは実は学校に行きたいのではと見守る舞ちゃんと貴司くん。

 

今日は2回見直したので余計にじわっと来た。そうだ、このドラマは大人の童話なのだ。現実にはこんないい人ばかりの世界はないのに、なぜか違和感なく受け入れられる。だから航空学校時代の脚本は余計に変にわざとらしく感じられた。

 

鉄道員(ぽっぽ)」、「ラブレター」や「月のしずく」など、浅田次郎氏の初期の小説は「男の童話」と言われたが、桑原さん脚本の「舞いあがれ!」は大人の童話。男も女も隔たりなく受け入れられる童話。こんなに濃密で繊細でしみじみと温かいのだ。

 

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