keepr’s diary(本&モノ&くらし)

ネット、読書、音楽、散歩が趣味のおじさんです。趣味、商品、暮らしの疑問、感想を思いつくまま綴ります。

【調べてみた】亜硝酸ナトリウムには発がん性があるのか、ないのか?成分表示に含有量の表示を。

初恋ソムリエ

初野晴さんの小説「初恋ソムリエ」を読んで、物語の重要なキーワードに工業塩、「亜硝酸塩」(亜硝酸ナトリウム)というものがあった。ネタバレだが、おにぎりの塩に意図的にこれを使ったため、関係者が癌になってしまうというストーリーだ。


初恋ソムリエ (角川文庫)

 

亜硝酸ナトリウムの摂取には諸説あり

検索してみると、

  • 現在でもハムなどの添加物に使われており、1日の摂取許容量を上まる恐れもあるのであまり採らないほうがいいとする記事、採ってはいけないとする本
  • 1日の摂取許容量は、生涯にわたり毎日摂取し続けても影響が出ないと考えられる1日あたりの量であり、しかもその数値自体がNOEL(無作用量)の100分の1を目安に設定されている小さい値なので、仮に時折数倍上回ったとしても問題はない。あまり気にする必要はない。
    亜硝酸ナトリウムと容易に変わりうる硝酸塩は、ハムなどよりほうれん草などの葉物野菜にはるかに多く含まれているものであり、通常の食べ方をしていれば問題ないとする説もあり

の両論が見つかった。

 

否定的な意見は、ハムなどに亜硝酸ナトリウムを使っていないメーカーやセンセーショナルに扱いたいマスコミなどに多く、あまり気にする必要はなしとする見解は、自社の製品に使っているメーカーや国、中立的な学者などだ。

 

2015年のIARCの発表が混乱の元

話をややこしくしているのが、2002年までは、発がん性について、「ヒトの摂取と発がんリスクとの間に関連があるという証拠はない」としていたWHOが、2015年にWHOの研究機関IARCから「加工肉を毎日50グラム食べると大腸がんのリスクが18%高まる」と言う発表を行ったこと。

ただし、この発表については一部の専門家から疑問が出され、その後、WHOや日本の厚労省から従来の基準の見直しは行われていないようだ。

ただ、この発表を受けて消費者の加工肉に対する需要は一時落ち込み、日本の大手食品メーカーなどでも無添加の製品を発売している。

 

エビデンス

以上について、エビデンスは次のとおり

✅「亜硝酸ナトリウム」についてはFAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)において、発がん性について、「ヒトの摂取と発がんリスクとの間に関連があるという証拠はない」(1995年及び2002年の評価)とされている。

http://www.fsc.go.jp/fsciis/questionAndAnswer/show/mob07005000017

✅「亜硝酸ナトリウム」自体は化学物質として劇物指定されているが、食肉の色の保持やボツリヌス菌などの細菌の生育を抑えるため食品添加物として一定基準内の微量※を使用することを厚生労働省が認可している。※ソーセージなどの食肉製品では0.07g/kg(0.007%)

✅一日摂取許容量(ADI)※は、0-0.07mg/kg bw/日(日本医薬品添加剤協会2002年改定)。※生涯にわたり毎日摂取し続けても影響が出ないと考えられる一日あたりの量

http://www.jpec.gr.jp/detail=normal&date=safetydata/a/daa8.html

✅体内で亜硝酸ナトリウムに変わるとされている野菜については、FAO及びWHOの専門家会議(JECFA)の報告書において「野菜が食品として有用であることはよく知られていること及び硝酸塩が野菜の基質の中にあることにより人における硝酸塩の吸収や代謝が影響を受ける可能性があることを考慮すると、野菜の硝酸塩の含有量の限界値を設けることは適当でない旨指摘されている。

https://www.fsc.go.jp/fsciis/questionAndAnswer/show/mob07015000003

✅国連WHOの研究機関IARCは、2015年に「加工肉を毎日50グラム食べると大腸がんのリスクが18%高まる」として、加工肉を発がん性が明確であるというグループ1に指定。
肉に含まれるヘム鉄は発がん性のあるニトロソアミンの生成を促し、さらに加工肉では亜硝酸ナトリウム硝酸ナトリウムがこれを生成するとしている。

亜硝酸ナトリウム - Wikipedia

 

いろいろ確認して思ったこと

2015年のWHO研究機関の発表が喉に引っかかった小骨のようだ。

それがなければ、WHOや国は厳しすぎるほどの基準で、使用量や摂取許容量を定めているので、普通に食べていればあまり気にすることはないと思えたのだが。

 

ところで、2015年の発表は別にしても、いろいろな意見を読んで、数字でデータが示されている科学的な見解でさえ、さまざまな意見や見方があるのだから、宗教は除くとしても、人文科学や政治、思想についての様々な見方について、どれが正しいのか判断がつかないのは当然かな、と思ってしまった。

まあ、何でも鵜呑みにせず、確認してみることが必要なんだろうな。特にネット情報は。

 

ベーコンの1日摂取量

亜硝酸ナトリウムについて確認してみて、改めて、普段使っているベーコンの裏面の成分表示を見直したのだが、たしかに亜硝酸ナトリウムが使われていると書いてある。


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ただ、含有量は書いていないので、厚労省の認可基準である加工肉について0.07g/kgの最大値で推測すると50gあたり、0.0035g(3.5mg)が含まれる。

1日摂取許容量は、0-0.07mg/kg bw/日だから、体重50kgとして3.5mgとなる(たまたま同じ値になった)。

つまり、体重が50kgならベーコンの1日摂取許容量は50gで、いつも買っている4連パックのこの製品は1パック40gだから、その位までは確実に安心というところだろう。

最大値で計算したのだが、実際はそこまで使われていないとする記事もあり、実際の含有量は分からない。

 

成分表示に亜硝酸ナトリウムの含有量を明記して欲しい!

1日摂取許容量をきちんと定めて発表しているのだから、含有量は表示してもらいたいし、食の安全、消費者への安心の観点からも必要だと思う。そうすればもっと安心して多くの量を食べられるかもしれない。メーカーにも消費者にもWin-Winではないか。

 

一応の結論

結論としては、亜硝酸ナトリウムに発がん性があるのかないのかはっきりしないが、多量に摂取すると害があるのは確かだ。

上記で計算した体重50kgで1日加工肉50gという値が、WHO研究所の2015年の発表と同じ値なのは、妥当性があるのか、偶然なのかわからないが、個人的には、現状、ベーコン、ハム、ソーセージは合計で1日50gまでを目安にしようと思っている。

1日あたり平均にしてもいいと思うが、年令、健康状況などに応じて、それぞれのリスクに応じて考えるべきだろう。

 

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追記)個人的に次の記事に納得感があった。書かれたのが2015年以降という点も安心できる。

食のリスクは多面的に評価しないと見誤る PartⅡ ~週刊新潮さん、リスク学/栄養学を勉強してから記事にしませんか?~:食の安全と安心を科学する会(SFSS)

加工肉は体に悪い?「ハムは発がん性がある」は本当か [食と健康] All About

 

・参考にさせていただいたその他の記事など

ハム・ベーコン・ソーセージは絶対NG!猛毒の化学物質含有、強い発がん性のおそれも

亜硝酸ナトリウム(発色剤)|避けた方がよい添加物

発色剤(亜硝酸Na)の安全性に問題はないのですか。 | よくあるご質問 | ニッポンハム

「ハムやソーセージは体に悪い」は本当なのか | The New York Times | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース

 

 

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