ビートルズに”Back in the U.S.S.R”(バック・イン・ザ・ユー・エス・エス・アール)という曲がある。おもちゃ箱のようなアルバム「ホワイトアルバム」の中の一曲だ。チャック・ベリーの”Back in the USA”やビーチ・ボーイズの”California girls”という曲をモチーフに、冷戦下のソ連のスパイがフロリダからB.O.A.Cに乗りソ連に戻る喜びをパロディーにして歌った歌だ。
実験作が多いホワイトアルバムの中ではまとまった曲で、皮肉っぽい歌詞と乗りのいいロックンロールのメロディ、特に”I’m back in the U.S.S.R”の歌詞の後、追いかけるギター・リフレインの爽快感がたまらない。
さて、この曲の歌詞の中にウクライナガールという言葉があったのを思い出して確認してみた。
Well, the Ukraine girls really knock me out
They leave the West behindウクライナの女の子にノックアウト
彼女たちは西側を忘れさせる
うーん、なんだか今の時期聞くと複雑だ。
ソ連が崩壊して世界が平和になると喜んだのが30年前。その後、今度はアラブ、テロ、中国という問題が大きくなったと思っていたら、まさかソ連の亡霊が現れるとは。
I’m back in the USSR.
おれはソ連に戻ってきたYou don’t know how lucky you are boy
どれだけ幸運だかわかってないだろう、ボーイBack in the US, back in the US,
Back in the USSR.
とうとう、とうとうソ連に戻ったぜ
今や人類の敵となったプーチン氏の頭の中には、”Back in the U.S.S.R”のこのフレーズがヘビーローテーションしているに違いない。