keepr’s diary(本&モノ&くらし)

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【コラム】ジャンプ混合の高梨選手の失格問題

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マスコミがオリンピックについて騒ぎすぎるのが嫌いで、コロナの中の強行開催、「ぼったくり男爵」と揶揄されたIOCバッハ会長の言動など、問題が満載だった東京オリンピックもあまり見たくなかったが、政治的な問題満載の中国で開催される北京(Beijing)冬季オリンピックはそれ以上に見る気がしなかった。

 

だが、競技が始まるとやはり見てしまう。選手は国のために戦っている訳ではないと思いつつ、やはり日本人選手が出ると応援してしまうのだ。

 

男子ジャンプでの小林選手の金メダルやフィギア団体での銅メダルで盛り上がる中、昨日の男女混合ジャンプで、高梨沙羅選手など5人の女子強豪選手がジャンプスーツの規格で失格となった事件には大変驚いた。

 

テレビで見ていて、失格になった選手は2回目は飛べないの?団体全体が失格になるの?と頭の中ではてなマークが点灯したのだが、失格となったジャンプを除いた点数で合計するルールらしい。

 

気落ちしても仕方ない中、日本チームは強靭なメンタルで奮闘して、1/8にあたる点数が皆無になったにもかかわらず、あわや3位というところまで頑張った。

 

最後の小林選手がジャンプした場面では、24年前の長野冬季オリンピックでファイナルのジャンプを失敗した原田選手が感情崩壊し、次の船木選手のジャンプに「船木ィ~」と声をあげた場面と、今回高梨選手達が歓声と涙で迎える場面が重なった(その原田選手が今回の選手団の団長というのも因縁だ)。

 

さて、失格の理由はジャンプスーツが規定違反(女子では体から2~4センチの許容範囲を超えている)ということらしいが、一つの試合でこれほど多くの失格が出るのは珍しいようだ。

 

失格者が出たのが優勝争いにかかわる国ばかりで、一瞬、何かの陰謀ではとも思ってしまった。

 

検査は競技前に全員が受け、競技後には抜き打ちで行われて、そこで規定違反が見つかったとのこと。それまでの個人ジャンプや競技前の検査で何ら問題なかったのが、抜き打ち検査で偶然引っかかってしまったということになり、大変違和感がある。

 

選手がオリンピックでのメダルを目指して4年間死ぬほど努力してきた成果を、たまたまの抜き打ち検査で一発否定されることは可哀想すぎるのではないか。

 

ルール自体は公平に競技を行うための必要なものらしいが、問題は検査の正確性、公平性、そして透明性だろう。

 

自分は素人だが、失格で点数がゼロになるという結果に比べて、抜き打ち検査という手段は乱暴であまりに釣り合いがとれない気がする。仮にルール違反のスーツであったとしても検査対象とならなかった選手は運よく逃れてしまう。

 

5人もの有力選手が失格になったということは、統計的に考えても、他にもルール違反の選手は多いと推測される。その選手はたまたま抜き打ちに当たらなかったからメダルをとれたということになる。試合結果は公平でも妥当でもないだろう

 

抜き打ちでは公平性がなさ過ぎる。本当に必要なら全員やるべきで、抜き打ち検査だと対象の恣意性さえ疑ってしまう。(中国、ロシアの選手は検査したのかなと…)

 

さらに疑問なのが検査の正確性だ。失格という重い処分を下すならば、検査方法、検査結果、検査を公平に行う方法が明らかにされなければ納得できない。だが、実際は手作業の個人作業で、間違いなく厳密とは言えないらしい。

 

今日の「ひるおび!」で元オリンピックジャンプ選手の竹内択さん(彼もあの失格は何かおかしいと言っていた)が話していたが、検査はIOCの専門の人が一人だけでやっているらしく、計測箇所、姿勢で結果が変わことがあるという。検診の腹囲のメタボ検査の結果がいい加減なのと同じようなことなのだろう。

Good old days…北京オリンピックで初採用された男女混合団体戦が昨日行われ、... | 竹内択オフィシャルブログ「How to Jump?」Powered by Ameba

 

そもそも、今まで問題なかったのがなぜこの競技だけ失格になったのか、検査方法が変わったという情報もあり、何だかよく分からない。少なくとも、オリンピックの途中で検査方法を変えてはいけないだろう。

 

この件について、ドイツのコーチは激しく抗議していたようだが、日本チームは抗議したのだろうが。スピードスケートでの妨害も抗議しなかったようだし、少し大人しすぎるのでは?

 

あの逆境の中頑張ったのは、感動的で涙が出るほど素晴らしいことだが、それで終わらせてはダメだろう。各国からも抗議や疑問が出されているのだから、こうした不明瞭なことが二度と起こらないように、スキー連盟なりIOCなりがしっかり検証しないといけない。誰も言わないが、本当は再試合もあり得るような事態だと思うのだ。

 

長文読んでいただいてありがとうございました。

 

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ジャンプ5選手失格の大波乱 号泣ドイツ選手は検査方法に苦言「何か見つかるまで続く」

 

北京オリンピック 2022.02.08 失格になったアルトハウス「かつて経験ないほど、くまなくチェックされた」 北京五輪は7日、新種目のノルディックスキージャンプ混合団体(出場10チーム)が行われ、日本の高梨沙羅クラレ)を含め、計4か国5人がスーツ規定違反で失格。大波乱の展開となった。実際に失格となったドイツの女子選手は「何か見つかるまで検査が続くような感じだった」と検査方法について主張している。ドイツメディアが報じた。

ドイツのスキージャンプ専門ウェブメディア「skispringen.com」は、シュテファン・ホルンガッハー男子代表ヘッドコーチが語ったコメントを紹介。ドイツ公共放送「ZDF」に対し、「本当に厳しい結果となった。(マテリアル)コントロールに関しては、五輪に合わせて別の測定方法を始めたと言わざるを得ない」と怒りを隠せない様子で語ったという。 「もはやスポーツとして成り立っておらず、うまく切り抜けられるかどうか心配しなければいけない状況になってしまっている。規定通りのジャンプスーツにするため、あらゆる手を尽くしていく」とも話し、ドイツスキー連盟マネージャーのホルスト・ヒュッテル氏は「激しい怒りを感じている。女子選手たちは、みな個人戦と同じスーツで飛んだと言っている。全く理解できない」と主張したという。 さらに「カタリナ(・アルトハウス)は『これまで経験したことないほど長い時間、上から下までくまなくチェックされた。何か見つかるまで検査が続くような感じだった』と話していた」と同じく失格になり、号泣した個人戦銀メダリスト・アルトハウスの談話を紹介していた。日本の高梨を含め、大波乱の展開となった新種目の混合団体。各国に後味の悪さが残ってしまったようだ。(THE ANSWER編集部)

ジャンプ5選手失格の大波乱 号泣ドイツ選手は検査方法に苦言「何か見つかるまで続く」 | THE ANSWER より引用

 

一方で、大会ではチェックする側の力量も問われ、「昨日と同じスーツなのに失格になった」というケースも。日々変化する体重に応じた最適なスーツを着るため、かつては選手個人が遠征に裁縫道具を持ち込んで調整していた。

高梨沙羅、スーツ規定違反の深層 神経を尖らす日本の事情、腕利き職人は引き抜きも(THE ANSWER) - Yahoo!ニュース より引用

 

選手が飛ぶ前、スーツのチェックは一度なされている。そこで違反の有無を確認している。今回の高梨もそうだ。 さらに飛んだあと、ランダムに選手を選び、再度チェックする。この段階で高梨は失格とされた。事前にチェックして問題なければそれでよしとしてはいけないのか――今大会が浮き彫りにした、今後の課題でもある。何よりも、選手を犠牲にすることのないよう、手順も含め、再考されるべきではないだろうか。

4カ国5名が“犠牲”に…高梨沙羅が泣き崩れた超異例“スーツ規定違反”乱発の「なぜ」と再考されるべき手順《ドイツ監督も激怒》(Number Web) - Yahoo!ニュース より引用

 

高木菜那、不運に怒りも 同走の中国選手と重なる  2月7日、北京(ロイター=共同)

 

8位と表彰台に届かなかったスピードスケート女子1500メートルの高木菜那は怒りがこみ上げていた。「今までの五輪の個人種目で一番いいレースができた。だからこそ悔しい」。思わぬ不運に巻き込まれたことが原因だった。
序盤は小気味よい滑りで加速したが、中盤以降にやや伸びを欠いた。最後のバックストレートでは同走の中国選手と重なり、スムーズにレーンを入れ替われなかった。「(自分のいる)アウトが優先なのにコースを遮られていた。横に出られない状況を相手は絶対分かっていたのに出てきた」と語気を強めた。

高木菜那、不運に怒りも 同走の中国選手と重なる(共同通信) - Yahoo!ニュース より引用



 

 

 

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