初回から2回観て、少し物足りないか、音楽が合ってないか、などと感じて、この先見ないかもと思いつつ見た3回目の内容が良かった。
人の気持ちはわからないが、細かいものを見つけ出す能力(ザワザワする)がある女性社員瀬古凛々子(黒木華)がネットニュースの編集長に抜擢され、編集部員に反抗されながら、アクセス数の多い記事を載せて行くという物語。
第3回目は、正体不明の女子高生シンガーの正体を暴くストーリーで、反抗期の中学生の息子の子育てに悩む元有能記者の椛谷(野間口徹)とともに、女子高生シンガーの歌詞の特徴から隠された本当の正体を突き止めるという話だ。
前回までの少しご都合主義の筋書きに比べて今回はホロッとした。中年男性記者椛谷の公私の苦労が身につまされたためだろう。やはり同性の心情には共感してしまう。野間口さんの抑えた演技も良かった。カラオケで一人歌うシーンは、実は昔の自分を見ているようで引いてしまったのだが。
特に最後に出てくる、「いいものは、いい。」という記事とそれを見ていいねをつけた息子には涙が出てしまった。凛々子がよく行くレストランのシェフと客のカメラマンが謎っぽいのもいい。
主人公の凛々子は人にお礼を言えない、人の心がわからないキャラで、これって発達障害のような症状だと思う。知っている人にもそういう人がいるので分かるが、周りの人は大変だろうなと思いながら見ている。ただ誰にも、自分にも、そうした部分は多かれ少なかれあるので、どこまでが病気なのか、そもそも病気なのかも実はよくわからない。
ドラマとして見る分には面白い。2019年に放送された高畑充希主演の日テレ「同期のサクラ」の主人公も変わっていて、似たようなところがあった。ドラマの主人公はキャラが立っていないとストーリーが成立しないのでこうした人物が多いのでしょうね。
ともかく、内容が面白くなってきたので期待したい!
ちなみに前回、男性俳優のマネージャー役をしていた元AKB秋元才加は、いかにも敏腕マネージャーという感じでうまく演じていた。川栄李奈、大島優子だけでなくこの人も上手いですね。