はじめに
寒くなってきました。冬の暖房器具の準備はできていますでしょうか。
ホットカーペット(電気カーペット)は定番の暖房器具のひとつですが、住宅の床暖房設備がさほど普及していない日本では、床から身体を温める頭寒足熱の貴重な暖房源です。このほか、空気を汚さない、火災の危険がないなど、メリットの大きい電気製品です。
一方、部屋全体は暖められない、電気代がかかるなどのデメリットもあります。
また、メーカーも大きさもいろいろあるので、どれを買ったらいいのか迷っていまいますね。
そこでこの記事では、ホットカーペットの特徴とメリット・デメリットや、製品の選び方、1畳~3畳サイズのおすすめの製品についてまとめてみました。
ホットカーペットの購入を検討される方の参考にしていただければ幸いです。
ホットカーペットの特徴
最初に書いたとおり、日本では欧米などて見られる温風式の床暖房は普及していません。新築住宅では電気式や温水式の床暖房が普及しつつありますが、普及率の高い北海道や東京都で約2割、全国平均ではまだ1割程度とさほど普及していません。
床からの暖房は、部屋全体の空気がさほど高くなくても、頭寒足熱で暖かく感じるので効果的です。
また、石油などを使わないため、空気を汚さず匂いがしない、火災の危険がない、また、エアコンのように部屋の空気が上がることによる空気の乾燥も気にする必要はありません。
一方、電気代がかかる、部屋全体を温められない、カーペットの場所しか暖かくない、上で寝てしまうと低温やけどになることがある、ダニが発生することがある、といったデメリットもあります。
メリット・デメリットをまとめると次のとおりです。
メリット
- 頭寒足熱で足元から優しく温める
- 空気を汚さない
- 匂いがしない
- 火災の危険がない(漏電など特殊な場合を除く)
- 空気が乾燥しない
デメリット
- 電気代がかかる(エアコンの暖房と同程度)
- 部屋全体は暖まらない
- カーペットの場所だけ暖まる
- 寝ると低温やけどになることがある意味
- ダニが発生することがある
このようなメリット・デメリットから、ホットカーペットはエアコンや石油ファンヒーターと併用するのが一般的な使い方です。部屋や他の暖房器具の状況に応じて、うまく使いたいですね。
ホットカーペットの選び方
サイズ
足元だけを温める小さなものから1畳〜3畳位の製品まで、種類が揃っています。部屋の大きさ、使う場所に応じて選びましょう。
子どもの勉強部屋や一人暮らしの方は1畳〜2畳のサイズを、リビングなど広い部屋で複数人が使用する場合は3畳程度の製品がおすすめです。
なお、実際に使っている畳の大きさとは異なる場合があるので、製品の寸法を確認してから購入するのがいいでしょう。
タイプ
大きく分けると、昔からある一般的なじゅうたんタイプと、床暖房のイメージに近いフローリングタイプがあります。
じゅうたんタイプ
「本体+カバー」と「本体のみ」の製品があります。
「本体+カバー」の組み合わせ製品は、本体とカバーのサイズがピッタリ合い、カバーラグを購入する手間も要りません。もちろん組み合わせのカバー以外でも使用できます。
一方、既にカバー、ラグを持っていたり、お気に入りのデザイン、低価格のカバー、ラグを使いたい場合は、本体のみの製品を購入することもできます。
じゅうたんは毎日肌に触れるものなので、「本体+カバー」の組み合わせ製品を選ぶ場合は、じゅうたん生地のデザインや品質(素材、手触り、編み方)にも注意して選びましょう。
フローリングタイプ
床の木目調のデザインで作られていて、カバーは不要です。汚れが付きにくい加工がされていて、掃除や手入れが楽で、防水、防ダニ加工がされているものが多いようです。
反面、価格が高く、重い、たたみにくくという欠点があります(年間通じて敷いておく場合は、重さやたたみにくさは気にしなくても大丈夫かもしれません。)
省エネの機能
ホットカーペットの電気料金はそれなりにかかるので、値段が多少高くても省エネの性能が高い製品の方が、長い目で見るとお得になります。次のような、省エネ機能に注目しましょう。
暖房面切り換え
カーペットの発熱部分の範囲を切り替えることができる機能で、全体・上・下の切り替えができ、必要な部分のみ暖めることができます。高機能の製品では全体・上・中・下3面の切り替えができる製品もあり、より細かく節電できます。
温度調節
スライドレバー式で発熱温度の高低を調節できる機能で、基本的にはほとんどの製品に付いています。
電源の自動シャットオフ
電源を入れてから一定時間(6時間・8時間など)が過ぎると自動的に電源が切れる「切り忘れ防止機能」と、選択した時間が過ぎると電源が切れる「オフタイマー機能」があり、どちらも無駄な電力消費を抑えられます。
室温センサー・省電力モード
高機能の製品では「室温センサー」で室温に応じた最適な床面温度を保ち節電する機能や、電力消費を抑える「省電力モード」などの機能があります。
本体の厚さ
一般的に、本体の厚さがある製品は、床面との断熱性や保温性が高く、効果的に暖房ができるので、消費電力が少ないと言えます。比較的高価格の製品になりますが、本体の厚さにも注目したいですね。
衛生面の機能
「抗菌加工」「防ダニ機能」「防水撥水加工」などの機能があると衛生的です。また、「カバー丸洗い」ができると普段の掃除で取れない汚れを取ることができて衛生的です。
なお、「カバー丸洗い」ができなくてもクリーニングに出せる製品も多いので確認しましょう。
収納性
ホットカーペットは巻いて収納するとかさばるので、折って小さくたためると収納が楽になります。
メーカー
現在、ホットカーペットは、大手家電のパナソニックのほか、暖房器具メーカーのKODEN(広電)、山善(YAMAZEN)のシェアが高いようです。残念ながら、KODEN(広電)の製品はAmazon、楽天市場などのネット販売ではあまり取り扱いがなく、家電量販店での販売が主になります。
このほか、モリタ、小泉、アイリスオーヤマ、テクノス(TEKNOS)などの製品も販売されています。ネット通販では様々な製品も見られますが、日本製で連絡先が明示してある製品を選ぶと安心かもしれません。
その他・消臭機能
KODEN(広電)、山善などの一部の製品では、ホットカーペット本体または付属のカバーに消臭機能のある製品もあります。購入後にカバーを取り替える可能性もあるので、本体、カバーのどちらに消臭機能がついているかは確認しておきましょう。
ホットカーペット おすすめの製品
ネットでの評価や売れ行き等を参考に、ネットで購入できるおすすめの製品を掲載しました。参考にしていただけると幸いです。
なお、カバー付きの製品は他にもカバーの種類があるので、確認してみてください。
1畳相当のホットカーペット
じゅうたんタイプ
パナソニック 着せ替えカーペット セットタイプ DC-1NKB1(カバー付き)
【本体】1畳相当、約176×88×0.6cm、230W、速暖機能、8折可、ダニ対策
【カバー】ボア編み、183×95cm、丸洗い可
〈省エネ機能〉、8時間切り忘れ防止、2・4時間切タイマー、省エネモード(室温センサー)
✅ レギュラークラスで優れた性能。省エネモード(室温センサー)で節電
アイリスオーヤマ ホットカーペット ベーシック IHC-15-H(本体のみ)
【本体】1.5畳相当、約180×126cm、370W、8折可、6時間切り忘れ防止、ダニ対策機能
✅ ベーシックな1.5畳用ホットカーペット、市販のカバーをつけて使用
2畳相当のホットカーペット
じゅうたんタイプ
パナソニック 着せ替えカーペット セットタイプ DC-2HAC1-C(カバー付き)
【本体】2畳相当、約176×176×1cm、480W、速熱機能、遮音、12折可、抗菌コントローラー、ダニ対策機能
【カバー】約183×183cm、ボア編み、丸洗い可
〈省エネ機能〉暖房面積切り替え(3面7通り)、8時間切り忘れ防止、2・4時間切タイマー、省エネモード(室温センサー)、温度ひかえめモード、1/3電力モード
✅ ハイグレードで高性能。省エネモード(室温センサー)、3面7通り切り替え、温度ひかえめモードなどで細かく節電、本体厚み約1cmで遮熱、遮音
パナソニック 着せ替えカーペット セットタイプ DC-2NKC1-C(カバー付き)
【本体】2畳相当、約176×176×0.6cm、490W、8折可、ダニ対策機能
【カバー】約183×183cm、マイヤー編み、丸洗い可
〈省エネ機能〉暖房面積切り替え(2面3通り)、8時間切り忘れ防止、2・4時間切タイマー、省エネモード(室温センサー)
✅ レギュラークラスで優れた性能。省エネモード(室温センサー)で節電&2面3通り切り替えで節電
フローリングタイプ
パナソニック かんたん床暖 DC-2V4R-MT
(別途掲載予定です)
【本体】ヒーター一体型、2畳相当、約176×176×1.2cm、700W、速熱機能、遮音、抗菌・防カビ・防汚加工、外せるコード、ダニバリア構造
〈省エネ機能〉暖房面積切り替え(2面3通り)、8時間切り忘れ防止、省エネモード(室温センサー)、1/2電力モード
✅ フローリングタイプの高機能電気カーペット。掃除が簡単(防水・抗菌・防カビ・防汚・ダニバリア)。2面切り替え3通り暖房。消費電力量約30%省エネ(省エネモード時)。待機電力ゼロ。遮音、外せるコード
YAMAZEN フローリング調ホットカーペット YZC-206FL DBR
【本体】ヒーター一体型、2畳相当、約176×176cm、520W、表面防水・裏面滑り止め加工、ダニ退治機能
〈省エネ機能〉暖房面積切り替え(2面3通り)、6時間切り忘れ防止
✅ お手頃なフローリングタイプのホットカーペット。汚れをさっと拭き取れる表面防水加工、滑り止め、ダニ退治機能。
3畳相当のホットカーペット
じゅうたんタイプ
パナソニック 着せ替えカーペット セットタイプ DC-3HAB10-K(本体+カバー)
【本体】3畳相当、約241×190×1cm、700W、速熱機能、遮音、12折可、抗菌防臭カバー、抗菌コントローラー、ダニ対策機能
【カバー】約248×197cm、モケット織り
〈省エネ機能〉暖房面積切り替え(3面7通り)、8時間切り忘れ防止、2・4時間切タイマー、省エネモード(室温センサー)、温度ひかえめモード、1/3電力モード
✅ なめらかな感触と格調高い伝統柄の最上級のじゅうたん。ハイグレードで高性能な本体。省エネモード(室温センサー)、3面7通り切り替え、温度ひかえめモードなどで細かく節電、本体厚み約1cmで遮熱、遮音。カバー抗菌防臭で清潔。
パナソニック 着せかえカーペット用ヒーター DC-3HA(本体のみ)
※上記DC-3HAシリーズの本体ヒーター(2畳相当のDC-○HA、1〜3畳相当のDC-○NKシリーズの製品もあり)
【本体】3畳相当、約241×190×1cm、700W、速熱機能、遮音、12折可、抗菌防臭カバー、抗菌コントローラー、ダニ対策機能
〈省エネ機能〉暖房面積切り替え(3面7通り)、8時間切り忘れ防止、2・4時間切タイマー、省エネモード(室温センサー)、温度ひかえめモード、1/3電力モード
✅ ハイグレードで高性能な本体ヒーター。省エネモード(室温センサー)、3面7通り切り替え、温度ひかえめモードなどで細かく節電、本体厚み約1cmで遮熱、遮音。
YAMAZEN ふわふわ空気をきれいにするカーペット SUEF-S302(本体のみ)
(別途掲載予定です)
【本体】3畳相当、約235×195×1.5cm、740W、トリプルフレッシュ機能(ホルムアルデヒド、タバコ臭、生活臭、ペット臭を吸着・分解)、省エネふわふわタイプ、24折可、滑り止め加工、ダニ退治機能
〈省エネ機能〉暖房面積切り替え(2面3通り)、6時間切り忘れ防止、室温センサー
✅ 省エネと空気をキレイにするホットカーペット。トリプルフレッシュで消臭、厚さ約1.5cmのふわふわで断熱効果
フローリングタイプ
パナソニック かんたん床暖 DC-3V4R-MC
【本体】ヒーター一体型、3畳相当、約240×195×1.2cm、1000W、速熱機能、遮音、ダニバリア構造、抗菌・防カビ・防汚加工、外せるコード、リモコン操作
〈省エネ機能〉暖房面積切り替え(2面3通り)、8時間切り忘れ防止、省エネモード(室温センサー)、1/2電力モード
✅ フローリングタイプの高機能電気カーペット。掃除が簡単(防水・抗菌・防カビ・防汚・ダニバリア)、2面切り替え3通り暖房、消費電力量約30%省エネ(省エネモード時)、待機電力ゼロ、遮音・外せるコード、リモコン操作
YAMAZEN フローリング調ホットカーペット YZC-306FL LBR
【本体】ヒーター一体型、3畳相当、約235×195cm、740W、ダニ退治、表面防水・裏面滑り止め加工
〈省エネ機能〉暖房面積切り替え(2面3通り)、6時間切り忘れ防止
✅ お手頃なフローリングタイプのホットカーペット。汚れをさっと拭き取れる表面防水加工、滑り止め、ダニ退治機能
おすすめのホットカーペット まとめ
お読みいただきありがとうございました。
ホットカーペットは床面から身体を温める暖房器具で、空気を汚さない、火災の危険がない、などメリットが大きいのですが、部屋全体は暖められない、電気代がかかるなどのデメリットもあります。
こうしたメリット・デメリットやサイズ、じゅうたん・フローリングなどのタイプ、省エネ性能や衛生面の機能、収納性なども十分確認してから購入されることをおすすめします。
床から体を温め「頭寒足熱」となるのは他の暖房器具にはない特長です。エアコン、石油ファンヒーターなどと併用するのが効果的なので、うまく活用して寒さを乗り切りましょう。
寒い季節はまだまだこれからです。冬に向かうみなさまのご健康をお祈りいたします。