はじめに
秋も深まり肌寒くなってきました。そろそろ暖房対策も気になりますね。
暖房器具には多くの種類がありますが、最近見直されてきたのが石油ストーブです。石油ファンヒーターが登場してから石油ストーブは人気がなくなりましたが、最近は性能も向上し、オシャレでレトロな雰囲気から再び人気が出てきました。
石油燃焼系の暖房器具は燃焼により水分が空気中に発散するので、室内が乾燥しがちな冬季の乾燥対策としても役立ちます。
この記事では、石油ストーブについて、特長、メリット・デメリット、石油ファンヒーターとの違いとおすすめの製品などについてまとめてみました。冬の暖房対策のため参考にしていただけると幸いです。
石油ストーブの特長
他の暖房器具と同様に石油ストーブにもメリットとデメリットがあります。
石油ストーブのメリット
石油ストーブは、
- 強力な暖房が可能
- 電気が不要
⇨ キャンプなどアウトドアでも使える
⇨ 停電でも使える
⇨ 災害時にも使用できる - 音がせず静か
- 石油の燃焼により水分が発生するので冬季の乾燥対策になる
- デザインがレトロでおしゃれ
という特長があります。
石油ストーブのデメリット
一方、
- 定期的に給油が必要
- 燃焼時に匂いがする
- 定期的に換気が必要
- 火事、一酸化炭素中毒に注意が必要
という短所があります。
まとめると、電源が不要なので、使い道が広く、ノスタルジックな使用感があり、部屋の乾燥対策にもなる一方、給油、換気の手間がかかるという欠点があります。これらのメリット・デメリットを十分頭に入れて購入しましょう。
(参考)石油ストーブと石油ファンヒーターの共通点と違い
石油ストーブと石油ファンヒーターの共通点
石油ストーブ、石油ファンヒーターのどちらも給油の手間はかかりますが、シーズヒーター、グラファイトヒーター、パネルヒーター、オイルヒーターなどの電気暖房器具やエアコンなどより強力に暖房ができ、暖房コストも低めです。
一方、石油ストーブは石油ファンヒーターと比べて、次のような違い、メリット・デメリットがあります。
石油ストーブのメリット(石油ファンヒーターと比べて)
- 電源が不要
- ファンがないので音が静か
- 停電でも使える
- アウトドアでも使える
- デザインがレトロでおしゃれ
- 電気代がかからない
石油ストーブのデメリット(石油ファンヒーターと比べて)
- 石油ファンヒーターに比べると温まりが遅い
- 一定時間で自動消火する機能がない(一部の製品を除く)
- 給油タンクが取り外せない製品がある(大型の製品など)
このため、多少電気代がかかっても手間がかからないほうがいいと考える方は石油ファンヒーターを、多少手間がかかってもレトロな雰囲気を味わいたいという方は石油ストーブがおすすめです。
石油ストーブを選ぶポイント
対流型と反射型
- 対流型は円筒形の石油ストーブで、部屋の中央に置いて使用し、空気が対流して部屋全体を暖めるタイプです。比較的大きめの部屋に向いています。
- 一方、反射型は電気ストーブのように反射板により熱を放射する石油ストーブで、壁際などに置いて使用します。主にストーブの前方を放射熱で暖めるタイプで、ストーブの後ろはあまり暖かくなりません。
製品の仕様では次の点に注目しましょう。
部屋の広さ
6〜9畳程度の部屋
一般的に部屋の隅に置いて使用する反射型の製品が適しています。部屋の真ん中に置く対流型の製品でも、邪魔にならないのであればもちろん使用できます。
10畳以上の部屋
10畳以上のリビング、ダイニングには、部屋の真ん中に置く対流型の製品が適しています。部屋全体を暖める必要がなく局所的な暖房が欲しい場合は、反射型の製品を選ぶことも可能です。
なお、製品の仕様では「暖房の目安」が木造、コンクリート造の別に掲載されているので、これを参考にしてください。
暖房出力(能力)(kw)
暖める強さを表しています。「暖房の目安」の部屋の広さとともに参考にしてください。部屋が広いほど暖房出力が高いものが必要です。
資料 日本ガス石油機器工業会
一般に暖房出力が高いほど燃料消費量も増加します。
(参考)燃料消費量と燃費
1時間で消費する灯油の量を表すのが燃料消費量です。燃料消費量は製品の取扱説明書に載っているものが多いのですが、カタログやネットの製品ページでは載っていないことが多いようです。感覚的に分かりますが、燃料消費量も広い部屋用で暖房出力が大きい製品ほど大きくなります。
燃費については、石油暖房器具では車のような正式な用語ではありません。燃料消費量の意味で使用されていることが多いのですが、燃料消費量に灯油の価格をかけて1時間あたりの燃料代(暖房コスト)の意味で使用されている場合もあるようです。灯油の価格は変動するのでメーカーの仕様には載っていませんが、他の暖房器具と比較する場合はこのような見方も必要かもしれません。
灯油の価格にもよりますが、暖房にかかるコストは、一般に、石油ストーブ<石油ファンヒーター<エアコン<電気ストーブなどの電気暖房器具、の順に高くなるとされています。
タンク容量
一回の給油で入る灯油の量を表しています。大きいほど給油の手間が少ないですが、タンクは重くなります。暖房能力が大きい製品ほど灯油を多く消費します。
対流型の製品は構造上タンクは本体と一体型ですが、反射型の製品は石油ファンヒーターと同様にタンクの着脱ができるので、給油には便利です。
石油ストーブのメーカー
石油ストーブは多くのメーカーの製品がありますが、日本メーカーのトヨトミ(TOYOTOMI)、コロナ(CORONA)や海外メーカーのアラジン(Aladdin)がよく知られています。どの製品にするか迷ったら、これらのメーカーの製品を選ぶのが無難かもしれません。
おすすめの石油ストーブ
ネットで評価が高く、売れ筋の製品を選んでみました。どちらもおすすめできる製品なので参考にしてください。
対流型
アラジン(Aladdin)ブルーフレームヒーター BF3911
⇧ 仕様:対流型石油ストーブ、〈暖房の目安〉木造7畳・コンクリート9畳まで、〈暖房出力〉2.68kW/h、〈サイズ〉高さ・幅・奥行551×388×405mm、〈タンク容量〉4.1L、〈燃料消費量〉0.26l/h
特長:青い光で柔らかな暖かさ・においも抑える「ブルーフレーム」、レトロでコンパクトなデザイン、耐震自動消火、排ガス浄化触媒
アラジン(Aladdin)ミニブルーフレーム【センゴクアラジン ポータブルガスストーブ】SAG-BF02A(G)
⇧ 仕様:ポータブルガスストーブ、〈発熱量〉2.0kW(1700kcal/h)~0.8kW(690kcal/h)、〈サイズ〉高さ・幅・奥行390×320×335mm
特長:ブルーフレームのフォルムを承継、カセットボンベ式、青い光で柔らかな暖かさ、圧力感知安全装置、不完全燃焼防止装置・転倒時消火装置・立ち消え安全装置、室内・アウトドアに最適、レトロ・コンパクト
トヨトミ(TOYOTOMI)石油ストーブ RB-G250
⇧ 仕様:対流型石油ストーブ、〈暖房の目安〉木造7畳・コンクリート9畳まで、〈暖房出力〉2.50kW~1.25kW、〈サイズ〉高さ・幅・奥行475.5×388×388mm、〈タンク容量〉4.9L
特長:電池不要で電子点火、七色のやさしい炎(約40Wの明るさ)、ニオイセーブ消火、2重タンク構造で油がこぼれにくい、耐震自動消火
トヨトミ(TOYOTOMI)石油ストーブ RL-250
トヨトミ(TOYOTOMI)石油ストーブ RL-251【限定品カラー】
⇧ 仕様:対流型石油ストーブ、〈暖房の目安〉木造7畳・コンクリート9畳まで、〈暖房出力〉2.50kW~1.25kW、〈サイズ〉高さ・幅・奥行485.7×388×388mm、〈タンク容量〉4.9L
特長:ランタン調、電池不要で電子点火、七色のやさしい炎(約40Wの明るさ)、ニオイセーブ消火、2重タンク構造で油がこぼれにくい、耐震自動消火
コロナ(CORONA)ポーダブル石油ストーブ SL-6620
⇧ 仕様:対流型石油ストーブ、〈暖房の目安〉木造17畳・コンクリート23畳まで、〈暖房出力〉6.59kW、〈サイズ〉高さ・幅・奥行598×460×460mm、〈タンク容量〉7L
特長:燃焼リングで豊富な遠赤外線を放射、視認性の高いカラー点火つまみ、耐震自動消火
反射型
コロナ(CORONA)ポーダブル石油ストーブ RX-22YA
⇧ 仕様:反射型石油ストーブ、〈暖房の目安〉木造6畳・コンクリート8畳まで、〈暖房出力〉2.24kW、〈サイズ〉高さ・幅・奥行475×452×324mm、〈タンク容量〉3.7L
特長:見やすいカラー点火/消火ボタン、ニオイカット消火、よごれま栓、給油サイン、給油時自動消火、耐震自動消火
※RX-2221と同等品です
コロナ(CORONA)ポータブル石油ストーブ SX-E3521WY
⇧ 仕様:反射型石油ストーブ、〈暖房の目安〉木造9畳・コンクリート13畳まで、〈暖房出力〉3.47kW~2.42kW、〈サイズ〉高さ・幅・奥行467×618×324mm、〈タンク容量〉5L
特長:遠赤ブレードで遠赤外線を30%増加、見やすいカラー点火/消火ボタン、トリプル消臭(触媒燃焼、ニオイカット消火、クリーン燃焼)、よごれま栓、給油サイン、給油時自動消火、耐震自動消火
トヨトミ(TOYOTOMI)石油ストーブ RS-S290
⇧ 仕様:反射型石油ストーブ、〈暖房の目安〉木造8畳・コンクリート10畳まで、〈暖房出力〉2.87kW~2.44kW、〈サイズ〉高さ・幅・奥行453×428×315mm、〈タンク容量〉3.6L
特長:わかりやすいポジションマーク、燃焼を安定させる消臭リング、ニオイセーブ消火、広く暖める多面反射板、ストーブ長持ちでるでる芯、こぼれま栓、給油サイン、耐震自動消火
トヨトミ(TOYOTOMI)石油ストーブ RS-H290
⇧ 仕様:反射型石油ストーブ、〈暖房の目安〉木造8畳・コンクリート10畳まで、〈暖房出力〉2.87kW~2.44kW、〈サイズ〉高さ・幅・奥行460×312×356mm、〈タンク容量〉3.6L
特長:持ち運びやすいキャリングハンドル付き、燃焼を安定させる消臭リング、ニオイセーブ消火、広く暖める多面反射板、ストーブ長持ちでるでる芯、こぼれま栓、給油サイン、耐震自動消火
アラジン(Aladdin)石油ストーブ CAP-U288
⇧ 仕様:反射型石油ストーブ、〈暖房の目安〉木造8畳・コンクリート10畳まで、〈暖房出力〉2.80kW~1.96kW、〈サイズ〉高さ・幅・奥行49.5×345×327mm、〈タンク容量〉4.4L
特長:ワンプッシュで簡単点火、3・5・8時間の自動消火タイマー、コンバクト、レトロでクラシックなフォルムと雰囲気、耐震自動消火
⇩こちらもご参考に!
石油ストーブ(対流型)全般
石油ストーブ(反射型)全般
まとめ
オシャレでレトロな雰囲気や電源不要でキャンプや災害時にも使えることから、近年再び電気ストーブが注目されています。石油燃焼系の暖房器具は燃焼により水分が空気中に発散するので、室内が乾燥しがちな冬季の乾燥対策としても役立ちます。
一方、石油ストーブは灯油を使用するので、給油の手間や安全面の配慮も必要です。メリット・デメリットを念頭にうまく活用していきましょう。
この冬も寒くなりそうです。冬が近づくと暖房器具が品薄になるので、早めに購入して、今のうちから、冬の寒さに備えてくださいね。