彼岸花、曼珠沙華(まんじゅしゃげ)の花が咲き始めた。普段は全く忘れているくせに、毎年、この時期に目にして、ああ不思議だ、この季節になると必ず咲くのだと感じる。
この季節以外は、山口百恵の「曼珠沙華」(歌では「まんじゅしゃか」と歌っている)の曲で聴く以外は思い出しもしないのに、秋の初めのお彼岸の前に花が咲くのを見ると、ああ、またこの季節が来たのだなと思い出す。
同じように、普段は忘れていて、なにかのきっかけで思い出すという事やモノは、日常生活で結構たくさんある。だが、それが何かは、考えるとなかなか思い出せないのだ。
歳のせいもあるが、人の記憶や認識って、どうしてこうも頼りないのだろう。最近、人間の認識の限界や、そんな人間が集まった社会のいい加減さ、脆さを感じる。
オリンピック開催にしても、コロナのパンデミックや、政権への憤りも、とりあえずの大きな危機が過ぎると、ひとまず忘れてしまう。
特にお人好しで忘れっぽい日本人は、「終わったからもういいじゃないですか」と、すぐに水に流してしまい、再び危機が来た時に、なぜあの時もう少ししっかりと考えなかったのだろうと、後悔するのが常だ。
うーん、なんだかなあ…
嫌になるので、曼珠沙華でも眺めていよう。
最近よく目にする白い曼珠沙華です。