はじめに
今年(2021年)3月から、大手キャリア3社の「ahamo」「povo」「LIMEMO」が20ギガまでの低価格プランの販売を開始、これに対応して格安スマホ通信各社(MVNO=自社の通信網を持たない移動体通信サービス事業者)の料金も大幅に引き下げられました。
「楽天モバイル」は自前の回線を持つ「第4のキャリア」(MNO=自社の無線回線網を持つ移動体通信サービス提供事業者)ですが、そのサービス・料金は、料金改定後の格安スマホ通信各社と比べてもかなり割安です。
しかし、楽天モバイルの回線網は先行の大手キャリア3社に比べるとまだ整備途上であるため、ネットの口コミ等では、「回線のつながりが悪い」「パートナー回線エリアが順次縮小されるので不安」などの声を見かけます。
そこで、この記事では、楽天モバイルのエリア・回線に対する疑問と実際のところを確認してみました。
「楽天モバイルにしたいけれど、エリア・回線に不安があるので迷っている」という方。ぜひ参考にしてください。
楽天モバイルとは?
楽天モバイルは、楽天グループが運営する「第4のキャリア(MNO)」で、回線網を持つキャリアでありながら、格安スマホ並みの低価格や通話料無料が人気の通信サービス会社です。
(従来から同じ名称で営業してきた格安スマホ通信会社(MNVO)の「楽天モバイル」は2020年4月に新規契約受付を終了しています。)
楽天モバイルの自社回線網は、計画より前倒しで整備が進み、2021年夏見込みで人口カバー率が96%に達します。累計契約申込数は2021年5月現在で約410万件、現在の料金プランは 2021年4月開始の低料金ワンプランの「Rakuten UN-LIMIT VI」です。
自社網の電波の届かないエリアでは、auのネットワークにローミング接続(パートナー回線エリア)しおり、人口カバー率が70%に到達した都道府県では、順次ローミングサービスを終了するとされています。
端末については、「Rakuten Hand」などの楽天モバイル専用端末と楽天回線に対応したSIMフリースマホなどが使用できます。
⇩ 詳しくはこちらで
楽天モバイルのメリット・デメリット
楽天モバイルのメリット・デメリットについて、簡単にまとめると次のとおりです。
メリット
✅ 料金プランがすごい
大手キャリア3社はもちろん、3社の運営する「amaho」などや、サブブランド「Y!mobile」「UQモバイル」、格安スマホ通信各社と比較しても最安レベルです。
✅ 無料で国内通話かけ放題
「Rakuten Link」アプリを使用すると、国内通話が通話時間にかかわらず無料(一部対象外番号あり)、使用データ量にもカウントされません。
✅ 楽天ポイントが貯まる・使える
楽天モバイルの利用料金100円につき、楽天ポイント1ポイントが貯まり(ポイントは毎月の支払いに使える)、さらに楽天市場の買い物がポイント+1倍(2ポイント)になります。
⇩ 詳しくはこちらで
デメリット
✅ 3キャリアに比較して回線エリアが狭い
人口カバー率96%とはいえ、大手3キャリアに比べるとまだ回線エリアは狭いです。
✅ エリア内でも回線が繋がりにくい
無線基地局が大手3キャリアの回線網より少ないことは否めません。
✅ パートナー回線エリアの高速通信は1か月国内5GB、海外2GBまでに限定
超過した場合は通信速度が最大1Mbpsで使用できます。1GB 550円で追加容量の購入は可能です。
✅ 人口カバー率が70%に到達した都道府県で順次auローミングサービス(パートナー回線の使用)が終了
エリア・回線についての不安・疑問と実際のところ
このように、楽天モバイルのデメリットは主にエリア・回線に関するものですが、実際はどうなのでしょうか。具体的に見ていきましょう。
回線が繋がりにくいという声
「楽天回線のエリア内でも回線がつながりにくい」と言う声がよく聞かれます。この原因は単純で、大手3キャリアに比べてまだ無線基地局の数が少ないためです。
ただ、楽天回線エリアであっても、地下、屋内、大きな商業ビルの屋内等の場所、電波の状況等によって、楽天回線でつながらない場合はパートナー回線でつながるので、実際はさほどの支障はないはずです。
楽天モバイルではエリア内の基地局も現在増設中なので、回線のつながりにくさも順次解消されていくと思われますが、対象のインターネット回線に「Rakuten Casa」を接続し、屋内に楽天回線を構築するサービスもあるので、自宅などでそれを利用する選択肢もあります。
⇩ (参考)楽天モバイルホームページ
パートナー回線エリアについての不安・疑問
楽天モバイルでは自社回線網でカバーできないエリアでは、「パートナー回線エリア」として au の回線網を利用したローミング(他社回線網を利用したデータ接続)を行っています。
楽天モバイルの自社回線網は 2021年夏見込みで人口カバー率が96%になりますが、人口は都市部に集中しているので、地図上で見るとパートナー回線エリアはまだ多く残っています。
このパートナー回線エリアについては、「各都道府県の人口カバー率が70%に到達した段階で順次サービスが終了する」とされているので、「楽天回線エリアになっていない地域では、いずれ楽天モバイルが使えなくなってしまう!」という不安の声も聞かれますね。
でも、サービス終了については、楽天モバイルとKDDIが協議の上、各都道府県の継続・終了を決定することになっているので、都道府県の人口カバー率が70%になると自動的にパートナー回線エリアがなくなってしまう、ということはないようです。
現実に、「東京都では2021年3月に原則ローミングが停止される」とアナウンスされていましたが、まだ楽天回線エリアとなっていない八王子市、町田市や奥多摩地方、大島などの島しょ部では、現在も引き続きパートナー回線エリアとなっています。
⇩ (参考)KDDIホームページ
また、楽天回線エリアであっても、地下、屋内、大きな商業ビルの屋内等の場所、電波の状況等によって、楽天回線でつながらない場合はパートナー回線でつながります。
実際、パートナー回線エリア外となった23区内の地下、高層マンションなどで、2021年4月以降もパートナー回線が使えるとの情報もあります。
以上のように、楽天モバイルのエリア・回線については今後充実が見込まれ、回線エリア拡大に伴うパートナー回線の終了も柔軟に行われているので、あまり心配する必要はなく、回線についての疑問や不安も順次解消していくのではないでしょうか。
なお、こうしたパートナー回線エリアに対する細かい情報については、確認した範囲では楽天モバイルのサイトには見当たりませんでした。
いろいろな関係で情報を発信しづらいのかもしれませんが、公式サイトなどで丁寧に説明していただけるとありがたいですね。
楽天モバイルをおすすめしたい方
以上のような点を踏まえると、楽天モバイルをおすすめしたいのは次のような方です。
✅ 楽天回線エリア内の方
普段の行動範囲が楽天回線エリア内であれば、楽天モバイルの割安なサービスが全て享受できるので、大変お得で、どなたにもおすすめできます。
✅ 楽天回線エリア外の方
パートナー回線については、データ使用量が月5GBまで(翌月繰越は可能)という制約がありますが、毎月の利用が5GB以内であれば楽天エリア外でも問題なく使用できるのでおすすめです。
また、「Rakuten Link」を利用した通話やSMSは、楽天・パートナー回線エリアに関わりなく無料。データ利用量にはカウントされないので、通話が多い方にもおすすめできます。
⇩ 詳しくはこちらで
楽天モバイルのエリア・回線についての不安・疑問と実際 まとめ
お読みいただきありがとうございました。
楽天モバイルは「第4のキャリア」として現在も体制を強化であり、自前の回線網を持つMVOであるにも関わらず、
- 料金プランが最安レベル
- 無料で国内通話かけ放題
- 楽天ポイントが貯まる
という大きなメリットのある通信サービスです。
デメリットとして、
- 回線エリアが狭い
- エリア内でも繋がりにくい
という点はありますが、現在も回線網の整備は進んでおり、都道府県ごとに楽天回線エリアの人口カバー率70%でパートナー回線を終了という問題についても、利用者を困らない現実的な方向で進められるものと思われます。
結論として、安心して選択できるサービスだと考えます。
キャンペーン情報
今まで述べてきた多くのメリットに加えて、現在(2021年7月)、次のようなキャンペーンが行われています。
- プラン料金3か月無料
- 最大25,000ポイント還元キャンペーン
- 実質1円端末
⇩ 詳しくはこちらで
この機会に楽天モバイルへの乗り換えや新規契約を検討されてはいかがでしょうか。
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