コロナ対策の基本はマスク、手洗い、ソーシャル・ディスタンスと承知していますが、4,5月だったか、専門家会議の尾木さんが、「身体的距離」という言葉を使い始めました。ソーシャル・ディスタンス(社会的距離)という言葉が社会的に孤立するような感じを与えると説明しておられて、調べたらWHOが言い出しっぺのようです。
確かにソーシャル・ディスタンスという言葉を最初に聞いたときは、何で「ソーシャル」なの、と違和感がありましたが、4,5月にはもう日本でも定着していて、ステッカーやポスターにも使われていたし、この言葉は孤立というより、社会的配慮というように受け止めていたから、変えなくていいんじゃない、変えるとポスターステッカーを作り直すのに手間、金がかかるよと思ったものでした。
今朝、何気なくそんなことを思い出したのですが、現在、「フィジカル・ディスタンス」や「身体的距離」は全く目にしなくなりました。みなさん、自分と同じように思ったのでしょう。無理やり作った言葉は定着しないのですね。
例えば、国鉄民営化時に当時の「国電」を「E電」と言い換えて定着しなかったこともありました。ほかにもいろいろありそうです。
ちなみに、英語でソーシャル・ディスタンスは社会学の用語でパーソナルスペース、心理的な圧迫の段階を表す言葉のひとつで、欧米では感染予防の意味ではソーシャル・ディスタンシングを使っているようですが、 日本では言いにくいので、ソーシャルディスタンスが定着したようです。言葉は簡単な方がいいですから。
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