keepr’s diary(本&モノ&くらし)

ネット、読書、音楽、散歩、最近はイラストが趣味のおじさんです。趣味、商品、暮らしの疑問、感想を思いつくまま綴ります。

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【ペイント・コラム】「あしかがフラワーパーク」の大藤


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大藤の心象風景


7、8年前、栃木県の「あしかがフラワーパーク」によく出かけた。


こちらでは4月下旬からゴールデンウィークの頃に藤の花が見頃になる。


小山駅両毛線に乗り換えて富田駅から人の行列に混じって歩く。最後に行った頃には公園内に駅ができたが、乗れないほど長い行列だった。

 

時にはJR東日本の「休日おでかけパス」を使い、使用可能エリアの端から端まで在来線を乗り継いで行った。元気ですね😂。f:id:keepr:20240418171537j:image

JR東日本ホームページより引用

 

藤の花の種類により見頃が異なるし、絢爛な大藤が一番美しい時には中々巡り会えないが、蔓の長さも色もちょうど良かった時の大藤のライトアップ(夕方)の写真がこちらです。


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冒頭のイメージ図はこの時の印象で、記憶の中でより美化されるようだ。

 

 

さて、富田駅から歩くと途中に「栗田美術館」という伊万里焼、鍋島焼の本格的な美術館があり、周囲の庭園や散策路のツツジがちょうど見頃で良い雰囲気の場所だった。


以前は隣接して世界陶器館という大きな陶器の土産物屋もあったが、最後に行った時には閉まっていて、現在も営業していないようだ。


あしかがフラワーパークは、今年は大藤の見頃が4月29日頃とのこと。ホームページで開花状況を確認してのお出かけをおすすめします。

https://www.ashikaga.co.jp/

 

 

 


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【ペイント】冬はつとめて(清少納言「枕草子」より)。春夏秋冬まとめ。

冬はつとめて(早朝)

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冬は、つとめて。雪の降りたるは、いふべきにもあらず。霜のいと白きも、また、さらでもいと寒きに、火などいそぎおこして、炭もてわたるも、いとつきづきし。昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き灰がちになりて、わろし。

清少納言枕草子」より)


(現代語訳)

「冬は早朝が良い。雪が降っている早朝は、言うまでもない。

霜が真っ白におりた朝も、そうでなくてもとても寒い早朝に、火を急いで熾して炭を配って回るのも、冬の朝に大変似つかわしい。

しかし、昼になって寒さがだんだん緩んでいき、火桶の火が白い灰になってしまっているのは興ざめである。」

 


早朝の寒さ厳しい中、宮中の女房が火桶に使う炭火を慌ただしく配り回る様子が書ければいいのだが、画力がないので火桶と女房さんの後ろ姿にした。

 

冬の早朝の凛とした冷気を描きたかったのだが、説明的な絵になってしまい、付け足した山茶花?が余計だったかも😢。


大河ドラマ「光る君へ」でも描かれているように、平安時代寝殿造の屋敷にはほとんど壁がなかったらしい。冬は寒いだろうに、火桶一つでどうやって暖をとったのだろう。


貴族でさえそうなのだから、貧しい庶民の暮らしは想像を絶する。


現代人などは貴族の屋敷でさえ、恐らく1日で肺炎になってしまうのでは?


医学は発達していないので平均寿命は短かったにせよ、衛生状態も悪いそんな暮らしの中を生き抜いた昔の人はなんと強かったのだろうか。

 

逆に現代人がいかに不自然で生命力が衰えているかを思い知らされる。


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枕草子」のペイントまとめ

今まで描いた「枕草子」春夏秋冬のイラストをまとめてみました。やはり朝夕の空を描いたものがきれいですね。

 

春はあけぼの


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夏は夜


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秋は夕暮れ


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冬はつとめて(早朝)


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※ あくまでも個人的なイメージなので、異なる場合はご容赦ください。

【ペイント】秋は夕暮れ(「枕草子」より)


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秋は、夕ぐれ。夕日のさして、山のはいと近うなりたるに、烏の、寝どころへ行くとて、三つ四つ、二つ、三つなど、飛びいそぐさへ、あはれなり。まいて、雁などの列ねたるが、いと小さく見ゆるは、いとをかし。日入りはてて、風の音、虫の音など、はたいふべきにあらず。

清少納言枕草子」より)


(現代語訳)

「秋は夕暮れが良い。

夕日が赤々と映えて、山の稜線にぐっと近づいたころに、烏(からす)が、巣に帰ろうとして、三羽四羽、二羽、三羽と、飛び急いでいる様子までも、心がひかれる。

まして、雁などが列をつくって飛んでいる様子が、とても小さく見えるのは、たいそう趣がある。

日が沈んでしまって、聞こえてくる風の音や、虫の音なども、また言うまでもない。」

 


秋の夕暮れのもの悲しさと、反面それを愛でる心は今も昔も変わらないようだ。夏の熱狂への反動や日増しに日が短くなることへの感傷なのだろうか。


夕焼けに飛ぶ鳥も身近なカラスなら淋しいなりに愛嬌があるが、空高く飛ぶ渡り鳥であれば少し冷たい孤独の寂しさになるのが面白い。

 

茜空にしても、紅葉にしても、去り際の一瞬の煌めきが如何にも秋である。

 

そして日の落ちた後の静かさも。

 

日入りはてて、風の音、虫の音など、はたいふべきにあらず。(再掲)


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枕草子 (岩波文庫 黄 16-1)

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